東京六大学秋季フレッシュトーナメント決勝 対早大戦
2018年11月2日(金)
神宮球場

秋季リーグ戦優勝という結果によりフレッシュトーナメント決勝進出を果たした法大。今日は初戦で7回ノーヒットノーランの投球を見せた鈴木昭汰(キャ2)が中1日で登板し、13奪三振の力投を見せる。しかし、打線が早大先発・柴田迅を前に走者を出すも、犠打の失敗や併殺打などで得点にはいたらず苦戦を強いられる。すると早大はリーグ戦でも好投を見せた今西拓弥を終盤に起用。ここでも法大は走者を出すもののあと1本が出ず、1-0で敗戦。秋季リーグ戦とのアベック優勝を逃す結果となった。

戦評

2戦目で慶大に敗れるもリーグ戦での順位が適用され、決勝進出を決めた若き法大戦士たち。兄貴分とのアベック優勝を目指し、早大戦に挑んだ。

先発は明大戦で7回コールドながらノーヒットノーランを達成した鈴木昭汰(キャ2)。2回までを三者凡退に抑え、立ち上がりから調子の良さを見せた。しかし、3回表に先頭打者がボテボテの内野安打で出塁し、続く打者が送ると、9番村田大誠が右前へ安打を放ち、早大に1点の先制を許す。

一方、打線は序盤から得点の芽をつぶす場面が目立った。2回には5番小谷敦己(文2)らの連続安打で先制の機会を得たが、1点も奪えず。4回まで再三好機を作るも後続が倒れ、それぞれ無得点に終わった。

鈴木は4回に無死から安打を打たれ再びピンチを背負ったが、三振と二ゴロに抑えてこの場面をしのぐ。その後は安定感を取り戻し、6回には持ち味のスライダーを武器に3者連続で空振り三振を奪った。

好投を続ける鈴木を援護したい打線だが、中盤以降は併殺打や犠打の失敗が相次ぐ。攻撃の糸口を見出せないまま試合は終盤の8回裏に。早大は2番手にリーグ戦でも中継ぎとして活躍を見せていた今西拓弥を投入。この回先頭打者の9番片瀬優治(人2)は内野安打と投手の失策で二塁へ。続く打者は三振に倒れるが、2番永廣知紀(営2)が四球を選ぶ。何とか1点をもぎ取りたい法大。続く3番諸橋駿(法1)が空振り三振を喫したのちに、今春のフレッシュリーグで主将を務めた羽根龍二(社2)を代打で起用。ベンチもスタンドも盛り上がりを見せたが、振り抜いた3球目は詰まった二飛に。またも得点とはならなかった。

羽根の詰まった打球は惜しくも二飛となった

ロースコアの展開で試合は9回へ。鈴木はこの回も2死から安打を許すも、続く打者を抑えて無失点。しかし、打線は奮起できず3者連続三振であっという間に試合終了。9回1失点の先発投手と0に抑えられた打線。投打が噛み合わず、2位で今大会を終えた。

4年生が主体となってリーグ優勝を果たした法大。秋春連覇には現在の3年生の力だけでなく、フレッシュな1、2年生の戦力が必要不可欠だ。鍛練の冬を越え、さらにたくましくなった彼らの姿が春の神宮で見られることを願ってやまない。
(渡辺詩織)

クローズアップ:小谷 敦己

『法大の4番・一塁手』。この言葉を聞いたらとっさに中山翔太(人4)の名が浮かぶであろう。もはや法大打線の代名詞にもなった中山だが、来季はその定位置がぽっかりと空く。その座を虎視眈々と狙う男、それは小谷敦己(文2)だ。

5番・指名打者として初のスタメン出場を果たした今日の早大戦。「初回の守備を守って緊張が解けた」と語ったように、緊張がほぐれて迎えた第1打席。直球に山を張り、鋭く振りぬいた打球は両チーム通しての初安打となる左前安打に。続く第2打席ではラッキーな内野安打を放ち今日2安打。相手投手をなかなか打ち崩せない選手が多い中、打撃でアピールをした。

また、今大会では主将を任され、チームを牽引。元気がモットーのチームを3日間に渡り、うまくまとめ上げた。昨日の慶大戦含め、あと一打が出ない試合が続いたことについて「僅差の試合を勝ちきれないというのは課題。2位じゃだめだと思う」と悔しさをにじませた。

「オフはウエイトをしっかりして筋肉をつけ、中山さんのような選手になりたい」と語った小谷。これから冬のトレーニング期間が始まる。目標をもって、自身が課題と挙げる守備を鍛えれば、『4番・一塁手・小谷』の名がリーグ戦のスコアボードに刻まれるのもそう遠くはないであろう。ポスト中山襲名へ、小谷敦己の今後に注目だ。
(吉田あゆみ)

学生コーチ・選手インタビュー

中村 駿 学生コーチ
-このフレッシュトーナメントを振り返って総括を

選手たちはしっかりと自分のやるべきことをやってくれたので、そこに関しては言うことはないです。敗因に関しては僕の指揮にあって、監督としての自分の責任です。そこは僕が悪かったということで、選手たちにはこの経験を次のリーグ戦に生かしてくれということを伝えました。

-青木久典監督からはどのような言葉を
昨日、監督からは「負けたには負けたなりの理由があるから、そこの理由というところを日頃の練習から見つめなおして、ただ練習するのではなくて、しっかり試合に生かせるようにしなさい」ということを言われました。

-同じくベンチに入った内田郁也学生コーチとはどのような話を
昨日、監督からは「負けたには負けたなりの理由があるから、そこの理由というところを日頃の練習から見つめなおして、ただ練習するのではなくて、しっかり試合に生かせるようにしなさい」ということを言われました。

-今日の試合を振り返って
今日に関しては、先発の鈴木(昭汰、キャ2)がよく投げてくれました。打者陣が送るべきところで送れなかったりとか、勝負所で1本が出ないとか、個人個人の仕事がうまく機能しなかったというのがあると思いますが、やはり自分の采配が1番問題にあったと思います。

-采配に関して難しかったところは
基本的に、ノーアウト一塁やノーアウト一、二塁でバントを失敗した場面があって、その采配というのが難しかったです。最後の最後、8回にもノーアウト二塁の場面があり、そこで1番バッターに代打を出して、バントをさせるかヒッティングにするかというところで、打たせたのですが、結果的にはうまくいかなくて。そのようなところが采配としては1番難しかったですね。

-2年ぶりの優勝とはなりませんでした
一言で言えば本当に悔しいですね。リーグ戦で優勝していたので、こっちもアベック優勝しようということで決めていました。本当に悔しいとしか言いようがないです。

-来春のフレッシュリーグに向けて
春のフレッシュリーグでも指揮をとることになったら、次は絶対に優勝するというのを前提でやっていきたいです。選手たちもこの3試合でいろいろなことを経験したと思うので、日頃の練習からこの経験を生かして、次の試合に臨みたいと思います。

鈴木 昭汰 投手
-9回1失点の好投でした

今日は3回のポテンヒットで1点入ったのが本当にもったいなかったんですけど、全体的に見たら真っ直ぐもスライダーも思った通りに投げられて、中1日でしたが結構良かったかなと思います。

-直球とスライダーの良さが13奪三振につながった
そうですね。

-3、4回は制球に少し乱れがありました
ランナーが溜まっていたので、少し意識しすぎたのかなと思います。

-フレッシュトーナメントでの登板を振り返って
(明大戦で)一応ノーヒットノーランという形でできて、そのあとにこういう投球ができたというのは、来年の春に先発で投げたいと思っているので評価につながったのかなと思います。欲を言ったらあの1失点をなくせば2試合とも完封できていましたし、そこの最後の詰めの甘さをなくして、神宮大会もあるので、そこでもし投げられたらしっかり投げたいです。

-神宮大会でのベンチ入りにかける思いは
リーグ戦では投げられなかったんですけど、今は調子も一番いいですし、4年生といっぱい野球がしたいので機会があったら頑張りたいなと思います。

小谷 敦己 内野手
-今日の試合を振り返って

ランナーもところどころ、チャンスで沢山出たのですが、バントが決まらず、もったいない試合でした。

-フレッシュトーナメント初スタメンでした
前日に(スタメンだと)聞いて、すごい驚いて前日から緊張したんですけれど、初回の守備で緊張も解けて、すごく良い形で試合に入れました。

-決勝戦ということで特別な思いはあったか
今季、4年生や上のメンバーの方々が優勝したので、新人戦も優勝して「法政はまだまだ下にも強い選手がいるな」というのを見せたかったし、4年生たちも2年生の時に(新人戦を)優勝していたので、優勝したいという思いは強かったです。

-主将として試合前はどのような言葉を
「優勝するぞ」ということはもちろん、昨日の慶大戦の試合で悪い部分が全部出たので、「楽な気持ちで楽しんでいこう」と伝えました。

-両チーム通じての初安打を放ちました
まっすぐに自信のあるピッチャーだと思ったので、絶対に振り負けないという気持ちで1ボール2ストライクだったんですけれど、まっすぐにはって振り抜きました。

-2打席目でも安打を放ちました
あれはラッキーというか、たまたまですね(笑)。

-最終打席では悔しい結果に終わってしまいました
自分が出て(チャンスを)作るしかなくて、ピッチャーもリーグ戦で投げているピッチャーで、気負いしそうな部分もありました。でも、2年生で同級生ですし、そういった面では2年後、対戦する可能性もあるので、そんなことも考えながらチャンスを自分から作っていこうと思っていたんですけれど、うまくいきませんでした。

-好投を続けていた鈴木投手を援護したかったと思います
あれだけ良いピッチングをしてくれていたのに勝利をあげられなかったというのはすごい悔しいです。

-主将と言われたときに感じたこと
春は羽根が(主将を)して、秋の新人戦練習の方では、自分が気づいたら先頭にいたり、円陣の中にいたりして、やるという心構えはしていたのでキャプテンに選ばれても驚きは全然なかったですね。

-2位という結果について
こういう僅差の試合を勝ちきれないというのはリーグ戦メンバーの課題でした。チームとしてそういう課題は上だろうが下だろうが潰していかないといけないと思うので、2位じゃだめだと思いますね。

-主将としてチームを引っ張ってきて
同級生の選手達は元気が良くて、まとめるというよりかは、のびのびやらせた方が良い方向に結果が向いていくと思うので。締めるところは締めていかないといけないんですけれど、しっかりした選手ばかりなので楽でした。

-見つかった課題は
チームとしては『一球の重み』ですね。今日で言えばバントなどを決めていたらもっと違った展開になったと思います。個人としては、今日たまたまスタメンで使ってくれたかもしれないので、打撃だけではだめだと思うし、守備の面もまだまだ不安が沢山あるので、守備を鍛えたいかなと思います。

-冬に取り組みたい練習
冬は筋肉をつけて、目指すべきは中山(翔太、人4)さんだと思うので、ウエイトをしっかりして、余分な脂肪を落とし、切れを出して力強くなって、足も動かせるようになればバッティングでも守備でも(活躍できるようになるのではないか)。

-どのような選手になりたいか
今年で中山さんがいなくなって、ファーストだったり、4番というのが空くと思うので、その戦いに入っていけるような選手になれるよう頑張りたいと思います。

-来季に向けて
秋は(リーグ戦を)優勝したので、次の春はリーグ戦に出たことはないんですけれど、リーグ戦に出ることはもちろん、出られたら優勝に貢献できるように自分のやるべきことをこの冬から、明日からやっていきたいと思います。

佐藤 勇基 内野手
-優勝を目前で逃しました

リーグ戦で優勝したのでアベック優勝したかったです。ちょうどモニターで早稲田の胴上げを見ていて、悔しいなと思いました。

-勝負どころでの凡退が多くありました
プレッシャーがかかる場面だったので、普段の練習から自分にプレッシャーにかけられていなかったり、想定できていなかったりしたのが失敗につながったのかなと思います。

-個人としては2安打でした
ランナーがいる場面でショートゴロを打ってしまったので、2安打でしたけど、ああいうところで1本出るような選手にならなければと思います。

-リーグ戦での経験を今大会でどう生かしてきたか
野手の中では自分だけ試合に出させてもらっていたので、リーグ戦で言われていることだとか、今西(拓弥)の対策は受けているのでその対策をみんなに伝えたり、リーグ戦のメンバーに入ったから経験できたことをみんなに伝えるようにしました。

-この秋で見えた課題は
チャンスの場面で初球から振ることや、バントとか細かいところができていないので、そういうところが課題だと思います。

-来年からはチームの中心選手になると思います
まず自分は守備がメインだと思うので、守備率10割で、バッティングも勝負どころで1本出せるような選手になっていきたいと思います。

-神宮大会に向けて
神宮大会だと主に代打での出場が多いと思います。代打ということはいいところで出してもらえると思うので、そこで1本出せるように頑張ります。

永廣 知紀 内野手
–今日の試合を振り返って

率直に悔しかったです。

–3回裏に盗塁を決めました
サインは行けたら行けで、いつ行っても良いという感じだったので、自分の行けると思った時に行きました。

–盗塁は常に狙っているのか
そうですね。塁に出たらいつでも行けるように準備しています。

–3試合とも佐藤勇基選手と二遊間を組みました
佐藤(勇)は守備が上手いので、その分自分は安心してできたかなというところはあります。自分の代になったら組むと思うので、そのまま組めていけたらなと思います。

–フレッシュトーナメントを振り返って
自分たちのチームカラーは『元気』だったので、それはフレッシュトーナメントでできたかなと思います。

–永廣選手自身としては
自分の役割は、守備とつなぎ役だと思っているので、そういう面で見たら、今日もバントを決められたりと良かったかなと思います。

–フレッシュトーナメントを通しての収穫や課題は
課題は、チームとして、劣勢の時にどれだけ自分たちのペースでいけるかだと思います。得たものは、経験ですね。神宮でやれたという経験は本当に良かったと思います。

–来季に向けて
自分は来年3年生で、勝負の年になると思うので、それに向かってやっていきたいと思います。

フォトギャラリー

先発の鈴木は13奪三振の力投を見せ神宮大会に向けてアピール
永廣は犠打や四球で3日間を通して2番打者としての仕事を果たした
佐藤勇は今日も安打を放ち神宮大会での活躍に期待がかかる
ベンチで戦況を見つめる選手たち
主将の小谷は初スタメンで2安打を記録しチームを鼓舞
8回の先頭で見事なセーフティーバントを決めた片瀬
あと1本が出ず無得点に終わり、悔しい敗戦となった
指揮をとった中村駿学生コーチ(左)は試合後悔しそうな表情を見せた