大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」は、10月30日に第4日を迎えた。男子シングルスは2回戦の残りが行なわれ、8人のシード全員が3回戦に進んだ。第2シードの徳田廉大は早大の千頭昇平の俊敏なディフェンスに苦…

大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」は、10月30日に第4日を迎えた。

男子シングルスは2回戦の残りが行なわれ、8人のシード全員が3回戦に進んだ。第2シードの徳田廉大は早大の千頭昇平の俊敏なディフェンスに苦しんだものの、1-6、6-4、6-3で逆転勝ち。第5シードの今井慎太郎は早大の田中優之介と壮絶な打ち合いを展開し、押し込まれる場面もあったが、6-4、4-6、6-4で辛勝した。学生同士の対戦となった羽澤慎治(慶大)対古田伊蕗(早大)は第16シードの羽澤がフルセットで勝利。近く引退することを表明している吉備雄也をはじめ、他のシード勢は危なげなくストレート勝ちした。

女子シングルスは3回戦8試合のうち6試合が行なわれた。上位シードの清水綾乃(No.1)、井上雅(No.4)、内島萌夏(No.6)、村松千裕(No.8)らが勝ち進んだが、小堀桃子(No.2)は澤柳璃子(No.15)に競り負けた。引退か現役続行かで迷い、今季は試合出場が減っている澤柳だが、往時を彷彿とさせるプレーを披露。スピンの利いた強打に、ムーンボール、ドロップショット、ネットプレーなど多彩な組み立てで小堀を翻弄し、4-6、6-3、7-6で振り切った。またプロ1年目の19歳、本玉真唯(No.9)が瀬間詠里花(No.5)にフルセットで勝利している。

◆徳田廉大のコメント

「1試合目ですごく緊張し、思うようなプレーができず、0-5まで行きました。第2セットはどうにか気持ちを切り替えて、足を動かし、高いボールを使ってミスをしないようにしました。ファイナルで足にケイレンが来たのは、疲労ではなく、心のゆとりがなかった結果だと思います。去年高橋が優勝し、先を越されて、追い抜いてやろうという強い気持ちでこの1年やってきました。彼の活躍が自分のモチベーションを上げてくれました」

◆羽澤慎治のコメント

「去年は初出場で、右も左もわからないままやって、ノンプレッシャーでいい結果が出ました。今年はどっしり戦いたいです。(全日本の意味について)将来、大学から世界を目指したいので、そのための通過点にしたい。どれだけ自分のテニスができるか、そして結果を出して周りにアピールできるかが大切だと思います」

◆吉備雄也のコメント

「1年1年、結果が出なければ引退すると考えてきました。今年の7、8月に、もうグランドスラム予選に出られそうにないと自分の中で判断し、そこがないのであれば次のステージ(コーチ)に進もうと。(一度テニスを辞めた経歴について)それまではやらされている部分が多かったのが、一回辞めて、テニスがやりたいと実感でき、自分にはプラスになったと思います」

◆澤柳璃子のコメント

「(第3セット5-1から)単調なミスが増えて追いつかれ、最後は気合で持っていった試合でした。(今大会は楽しむと言っていたが)楽しみ方にも色々あって、今日は小堀さんとの勝負を楽しんだ結果が、負けたくないという表現の仕方になりました。(今後テニスを続けるかについて)今は今のことしか考えていません」(©スマッシュ)

※写真は大会の様子

(©スマッシュ)