東京六大学野球秋季リーグ戦対立大1回戦
2018年10月6日(土)
神宮球場

優勝へ向け一戦も落とせない立大1回戦は、2回に吉岡郁哉(営4)の先制適時打から一挙3点を獲得すると、その後も6回に2点を追加する。投手陣も立大打線を1点に抑え込む好投を見せ、終始流れを渡さず5-1で快勝。ナインは、3日前と打って変わって、すっきりとした表情で球場を後にした。

先制打を放った吉岡

戦評

先日行われた慶大戦の熱気がかすかに残るかのような日差しが照りつけた神宮球場。法大ナインは、六大学屈指の打棒をいかんなく発揮し、立大戦1回戦を見事勝利で飾った。

法大の先発は、今季すでに6度先発のマウンドに上がり、1年生とは思えない堂々たる投球を披露し続けている三浦銀二(キャ1)。対する立大の先発は第4週終了時点の防御率が0.56と安定感抜群の1年生左腕、川端健斗。ルーキー対決となった。

 

中2日で先発し勝利を挙げた三浦

立ち上がりの初回は、三浦が三者凡退でまとめる。すると2回表、法大打線が川端健に牙をむく。先頭の中村浩人(営4)が死球で出塁すると、続く川口凌(人4)も中前二塁打で無死二、三塁の好機に。この場面で7番吉岡郁哉(営4)が甘く入った変化球をとらえ右前適時打を放ち先制。さらに、8番相馬優人(営3)の意表をつくスクイズなどもあり、この回3点を挙げる。

法大唯一の失点は、4回裏。安定した投球を続けていた三浦だったが、三連打を浴び、1点を返される。5回裏、先頭の川端健、続く種田真大に連打を許し、1死二、三塁のピンチを迎える。反撃ムードが漂い、一発が出れば逆転の緊迫した場面。しかし、今季このような場面を幾度も経験している三浦は落ち着いていた。3番飯迫恵士の強烈な当たりを一塁手中山翔太(人4)が好捕。続く4番藤野隼大を、147㌔の直球で空振り三振にとるとマウンドで小さくこぶしを挙げ大きく吠え、最小失点で切り抜けた。

守備から良い流れを作り、何としても追加点が欲しい6回表の法大の攻撃。相手の失策が絡み無死一、三塁の場面で打席には2回に先制適時打を放った川口凌。相手投手の代わり際を見逃さず、左前へ技ありの適時打を放つ。その後押し出しもあり、この回に2点を追加。5-1とし、優位に試合を進める。

6回裏からは石川達也(キャ2)が登板。3回を被安打1、無四球無失点で抑える素晴らしい投球を披露。立大打線に反撃をさせる隙を与えない。スコアボードに0が並び、迎えた最終回。マウンドには慶大戦で気迫の投球を見せたエース・菅野秀哉(キャ4)が上がる。1死一、三塁のピンチを作るも、後続を断ち、5-1の快勝でゲームセット。

逆転優勝に向けて負けられない戦いが続く中、今日のように投打がかみ合った試合を作れたことは非常に大きな意味を持つ。歓喜の時へ、今こそチームで一つになり連勝を狙う。
(加瀬航大)


 クローズアップ:相馬 優人

激闘の慶大戦での敗戦から中2日。気持ちの切り替えなどメンタル面も心配されたが、法大の元気印にとってはどこ吹く風。不動の二塁手として今季も攻守でチームを支える相馬優人(営3)は、早大2回戦以来となる打点を記録するなど輝きを放った。

いきなりの見せ場となったのは2回、吉岡郁哉(営4)の先制右前適時打の直後。立大の先発・川端健斗を相手に一気に畳み掛けたい好機の場面で打席が回る。「ランナーを返すことだけを考えていた」と相手の守備陣形を見計らって一塁側へ転がしたスクイズは見事成功。チームに勢いをもたらす貴重な追加点を得意の小技で奪ってみせた。

6回にも低めの球をバットに乗せて右前に運ぶ、相馬らしさの光る打撃で好機を拡大する役割を果たすなど、打撃でも好調をキープ。打率は3割前後を維持している。

守備でもここまで抜群の安定感を見せている相馬。今日こそ、9回で一、二塁間の難しい打球を捕球したものの、送球を逸らし失策し「今季こそ無失策でいきたかったので、すごく悔しい」と悔しさをにじませたが、彼の存在は大きい。

今季は下位打線での出場が続いている相馬だが、二遊間を組む川口凌(人4)と共に下位からでもチャンスメイクができる切れ目のない打線を形成している。まさに今季法大の原動力の1つとなっていると言えるだろう。そんな3年生の彼とって、苦楽をともにした4年生とプレーするのも残りわずか。ついに巡ってきた現役法大戦士たちにとっての初優勝に向けてのチャンスを、自らの手でものにしてみせる。
(湯浅駿)

選手インタビュー
向山 基生 主将
–中2日での試合となりましたが疲れなどは

連戦には慣れているので、みんな疲れをあまり感じさせないプレーだったので良かったと思います。

–慶大戦から2日間、どのようにチームでは過ごしてきた
悔しい敗戦をしてしまったんですけど、そこでガタガタ(崩れて負けて)いってしまうと、(これまでと)変わっていないとなってしまうので、そこからもう一度建て直す底力を見せようということで、みんなで一生懸命やりました。

–優勝に向けて1試合も落とせないなか、終始法大ペースでの勝利となりました
本当に一戦も落とせないので、追加点などでどんどん突き放していかなくてはいけないというような気持ちを切らさなかったことが、今日は良かったかなと思います。

–ご自身の今日の打撃を振り返って
今日は1本しか打てなかったんですけど、振るべき球を振れているので悪くなかったと思います。

–投手陣には若干疲れも見えましたが、チームとしてどうしていきたい
ピッチャーは野手とは比べ物にならないくらい疲れると思うので、明日も野手でカバーしていきたいと思います。

–明日の試合はどう勝っていきたい
今日みたいに、早い回に4点、5点のリードを奪って、ピッチャーが少しでもリズムよく投げられるようにしたいと思います。

–明日への意気込み
絶対に2連勝したいと思います。


川口 凌 内野手
–試合前のチーム状態は
慶応に負けたことはしっかり切り替えられていて、あと2カードで4連勝することだけをみんな思っていたと思います。その日(水曜日)はやっぱり(気持ちを)ちょっと引きずりましたけど、日にちが変わってからはみんな切り替えたと思います。

–今日の試合を振り返って
先制して中盤で点を取れて、最後ダメ押ししたかったんですけど、それは明日の課題として、良い形で野球ができるようにやっていきたいです。

–全打席で安打を放ちました
『後悔したくない』という気持ちだけでプレーしているので、明日以降も『最後なんだ』という気持ちをしっかり持ってやりたいです。

–川端健投手については
(先発は)田中誠也かなと思っていたんですけど、同じ左ピッチャーであることには変わりないので。ビデオもしっかり見ていたので、みんなすんなり試合に入れたと思います。

–ベストナインも狙える位置にいると思います
やっぱりチームが勝ってなんぼだと思うので、しっかりチームを勝ちに導けるような活躍をして優勝したいと思います。

–明日に向けて
明日も厳しい試合にはなると思うんですけど、しっかりした野球で、4年生が仕事をして勝ちきりたいと思います。


吉岡 郁哉 内野手
–今日の試合を振り返って

慶応戦に負けてから、「4連勝するぞ」ということを監督から言われていました。チーム全員がそれに向かって、今日の初戦を死ぬ気で勝ちにいく、という意識の中で勝てたというのは良かったと思います。

–貴重な先制適時打を放ちました
チャンスだったので、初球からどんどん積極的に振っていこうという気持ちで入って、初球からしっかり打てたというのは本当に良かったと思います。

–2日間での調整について
調子自体は悪くなかったので、自分の持ち味である低い打球というのを心掛けて練習に取り組んでいました。

–スタメンでの出場が続いています
代打で出場しているときと同じで、どんどん積極的に仕掛けていく気持ちは変えていません。持ち味である積極性というのを全面に出していけたら良いなと思っています。

–今日の勝利を踏まえてのチームの雰囲気は
負けてからも落ち込むことなく、次の立教戦に向けて前を向いていました。優勝がなくなったわけではないですし、勝ちに向かって全員が同じ方向を向けていると思います。

–次戦に向けて
春は立教に勝ち点を取られて、悔しい思いをしているので、明日も勝って2連勝で勝ち点を取れるように頑張りたいと思います。


相馬 優人 内野手
–今日の試合を振り返って

慶応戦でいい試合をしたものの、勝ち点を落としてしまったという中で、ここからは負けが許されない状況だったので、まず一勝できたのは良かったと思います。

–慶応戦から中2日での試合になりました
ここまできたら疲れがどうこうとか言っていられる状況ではないので。逆に(続けて)実戦をやってきたので、コンディションは良かったと思います。

–ここまでのご自身の調子は
すごくいいというわけではないですけど、今日はバント(スクイズ)も決めれましたし、やることはできているのでまあまあだと思います。

–チャンスでスクイズも成功させましたが久し振りの打点になったと思います
ここ最近バッティングで貢献できていないので、ランナーを返すことだけ考えて打席に入りました。

–難しい打球ではありましたが、今季初失策を喫してしまいました
今季こそ無失策でいきたかったんですけど。すごく悔しいです。

–チームは優勝を狙える位置にいますが、明日の試合に向けて意気込みをお願いします
個人よりチームにどう貢献できるか考えてプレーしていきたいです。


石川 達也 投手
–今日の試合を振り返って
三浦が1失点で5回まで抑えていたので、なんとか2勝目をつけてあげたいなという思いを持って投げました。

–今日のコンディションは
そんなに疲れはなかったのですが、毎試合毎試合登板する前に河野(太一朗)さんが和ませてくれて。その後にマウンド行けたので、良いピッチングにでつながったと思います。

–先発の三浦選手の投球を見てどのような思いを持っていた
苦しみながら抑えてたので、状態もそんなに良くないかなと思っていました。早めに出番があると思い、朝山さんと準備していました。そのあと(三浦が)勝ち投手になれたので良かったです。

–好調の要因は
慶大戦の3戦目には変化球が浮いてしまって、点を取られたのですが、その試合以外は変化球が低めに集まっていて外野フライなどで打ち取ることができているのが好調の要因だと思います。

–明日の試合への意気込みを
慶大に勝ち点を取られてしまったのですが、あと3試合勝てば慶大にプレッシャーを与えられると思います。自力優勝はなくなってしまいましたが、プレーオフがあるのでそれに向けてやっていきたいと思います。


三浦 銀二 投手
–今日の試合を振り返って
負けられない試合だったので、しっかり腕を振って投げようと思いました。

–立大戦の対策は
一発がある選手も本当に多いですし、一人ひとり気が抜けないので、高さ重視でいきました。本当に高さに気を付けて投げていました。

–中2日での登板でした
疲れているとか疲れていないとか言える状況じゃないので、しっかり自分の役目を全うするだけです。(疲労は)ないことはないですけど、投げれる状態であるならば、本当にチームに貢献したいなって思います。

–先発は1年生同士で投げ合いとなりました
あまり意識はしていなかったのですが、僕が川端(健斗)に負けないことがチームの勝ちにつながると思っていたので、その点では本当に勝ててよかったなって思います。

–4、5回ではピンチの場面を迎えました
真っ直ぐが走っていたので、押し切ろうと思って投げました。

–次の試合に向けて
次も登板機会はあると思うので、自分の役目を全うできるように頑張りたいです。



フォトギャラリー

初回に安打を放った向山
2回にスクイズを決めた相馬
コンスタントに安打を放ち打率.410の小林
相手の失策で三塁まで進んだ中山は塁上でベンチに向かってポーズ
6回に適時打を放った今季好調の川口凌
1死満塁の場面で押し出しの四球を選び喜ぶ佐藤勇
2番手で好投した石川
試合後には笑顔が見える選手もいた