男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」(日本・大阪/9月14~16日/ハードコート)ワールドグループ・プレーオフで、日本がボスニア・ヘルツェゴビナと対戦。第1日、シングルス第1試合でダニエル太郎(日本/エイブル)がトミスラブ・ブルキッチ(ボ…

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」(日本・大阪/9月14~16日/ハードコート)ワールドグループ・プレーオフで、日本がボスニア・ヘルツェゴビナと対戦。第1日、シングルス第1試合でダニエル太郎(日本/エイブル)がトミスラブ・ブルキッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)に6-4、6-2、7-6(3)で快勝し、日本がトータル1勝0敗と先行した。試合時間は2時間6分。

日本は2月に行われたワールドグループ1回戦でイタリアに1勝3敗で敗れ、このプレーオフに臨むことに。今回のプレーオフには、2月の1回戦で敗れた8チームと地域ゾーンを勝ち上がった8チームが出場。来年のワールドグループ出場権は、2月に準々決勝まで進んだ8チームが既に獲得しており、残り8枠をこのプレーオフで争うことになる。

ダニエル太郎とブルキッチは今回が初対戦。ダニエル太郎は現在世界ランキング72位で今年5月にはツアー初優勝を達成。その後も安定して結果を出し、世界ランキングもキャリアハイの64位を記録した。相手のブルキッチは現在世界240位でツアー優勝はまだない。

■第1セット

ダニエル太郎は第1ゲームからいきなりブレークを奪う好スタート。試合前に「もちろん緊張感もあるし、チームナンバー1のプレッシャーがかかってくるかもしれないですけど。去年から少しずつ新しい自分が見えてきているので、前とは違うプレーが見せられたらいいと思います」と話した通り、初戦の緊張感がある中でも相手に全くブレークチャンスを与えず。ダニエル太郎の5-4で迎えたサービング・フォー・ザ・セット、最後はサービスエースを決めセットを先取した。

■第2セット

またも第1ゲームでブレークに成功すると、直後のサービスゲームでは2連続サービスエースで勢いに乗る。すると、平日から応援に駆け付けた観衆のボルテージも上がり、大きな太郎コールが寄せられていた。2-0で迎えたリターンゲーム、芸術的なドロップショットを決めるなどし、7回のデュースで粘り相手を追い詰めてゆくダニエル太郎。結局このセットは2度のブレークを奪い、2セット連取した。

■第3セット

第3セットは両者キープが続いたが、5-5で迎えたダニエル太郎のリターンゲーム、0-40からブレークに成功。ここぞという最高のタイミングでゲームをリードしたダニエル太郎だったが、次のサービング・フォー・ザ・マッチで鼻血が出るアクシデント。2本のダブルフォルトもあり、相手に土壇場のブレークバックを許してしまった。

勝負のタイブレークでは、コードボールとラッキーなかたちでダニエル太郎が先にミニブレーク。ここで雨が降り出すも、試合は続行された。最後はダニエル太郎がサービスを押し込み勝利、ストレートで第1試合をものにした。

勝利したダニエル太郎は試合後のインタビューで「結構ホッとしましたね。シングルスナンバー1として、勝たなきゃいけないプレッシャーに負けないで結構いいプレーできたので」と話した。

また、均衡した第3セットについて「相手がもっとアグレッシブにやってきたので、ブレークチャンスを得られなかった」「(タイブレークで雨が降り出した事に)もちろん焦りはありました。(タイブレーク)5-2でロッカールームに行くのいやだなぁと思ったんで」と第3セットを中断なく終わらせた事にホッとしたようだった。

最後は「みなさん本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを表すと、観客からおめでとうと声をかけられていた。

続いて行われるシングルス第2試合では、西岡良仁(日本/ミキハウス)がミルザ・バシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)と対戦予定。日本対ボスニア・ヘルツェゴビナは14日にシングルス2試合、15日にダブルス1試合、16日にシングルス2試合となっており、先に3勝した方が勝利となる。(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」ボスニア・ヘルツェゴビナ戦でのダニエル太郎

(Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images)