野球ファン必見! 第12回BFA U18 アジア選手権に出場する日本チームの主力選手を10人、ピックアップ。彼らの夏の甲子園の活躍を中心に紹介!
今年の高校野球を沸かせた選手たちがアジア相手にどんな活躍を魅せるのか!?

 

中川 卓也(なかがわ たくや)大阪桐蔭
175センチ 78キロ
右投左打 内野手
【写真提供:共同通信社】

 

  やっぱりキャプテンは彼しかいない。春夏連覇・大阪桐蔭のキャプテンで、代表チームでも誰もが考えたようにキャプテンを務める。永田監督が、「チームを統括してくれ」と頼んだそうだ。

  甲子園のインタビュー通路のお立ち台で、西谷監督と並んでインタビューを受けると、西谷監督の声が聞き取れない時がある。中川の声が野太くて大きいからだ。そのしわがれ声が求心力の証だ。

  1年秋からベンチ入りして、2年センバツでも主力としてスタメンに名を連ねた。2年ではファースト、3年でサード、ショートを堅実に守ってきた。4回出た甲子園の打撃成績は19試合、78打数、26安打、打率・373、10打点。打撃センスはチームナンバーワンと言う関係者もいる。
  去年の夏の仙台育英との3回戦、自身のミスから逆転負けサヨナラ負け。2年分の思いを背負ってやってきた。「キャプテンは嫌われてなんぼ。日本一になるんだと、厳しいことを言ってきた。こんなキャプテンについてきてくれて嬉しい」。

  今年の甲子園の序盤は不振だった。西谷監督は「おまえが作って来たチーム。いくら打てなくても代えない」と励ました。
  因縁の3回戦、高岡商戦で3回に逆転の二塁打を放つ。最終回、去年と同じようにピンチを迎えるがマウンドに集まって、「去年と一諸やな。二の舞にはならへんよ」とナインを和ませたという。

  中川の行動でグッと来たことがある。ゲーム終了後、整列して挨拶をして校歌を聞く。そして相手ベンチに根尾と一緒に一礼してから、他の選手より3歩ほど遅れてアルプススタンドに走る。18歳にしてこの分別、礼節。組織を統率する人間力があるのだ。

  そして優勝した後は、応援団の前で泣き崩れてしばらく、立ち上がれなかった。抱き起したのは西谷監督だった。
最後の優勝インタビューで、「最高のチームでした」と言った。宮崎の地でも同じ言葉を言っているにちがいない。泣き崩れて、抱き起すのは永田監督になるはずだ。

(文・清水岳志)