野球ファン必見! 第12回BFA U18 アジア選手権に出場する日本チームの主力選手を10人、ピックアップ。彼らの夏の甲子園の活躍を中心に紹介!
今年の高校野球を沸かせた選手たちがアジア相手にどんな活躍を魅せるのか!?

 

吉田 輝星(よしだ こうせい)金足農
176センチ 81キロ
右打右投 投手
【写真提供:共同通信社】

 

  代表チーム集合以降の合宿では本格的なピッチングをしていない。甲子園で決勝戦の5回まで一人で881球を投げた。秋田県大会は636球だった。
一人の高校生投手がここまで投げていいのか。これに対して賛否はいつものように出ている。この答えは出ないのだが。

  帽子のひさしに「マウンドは俺の縄張り」と書いて、強気な面がクローズアップされるが、北国育ちで純粋さが初々しい。「カエルが苦手?」と問われれば、はにかむし、くすっとよく口元を緩める。また、「巨人に行きたい」とポロっと言ってしまうあたり、純朴なのだ。
野球にも素朴に立ち向かう。勝つために抑えるために努力はおしまない。冬のトレーニングは長靴をはいて何時間も走り込む。腰まで積もった雪山を登る。あのどっしりとした下半身はそうして作られた。

  ストレートの威力には3段階のギアがあるといった。トップギアはピンチの時に140キロ台後半をなげて三振を狙うときだ。初戦の鹿児島実戦前にそう話した時の、目は燃えていた。ちなみに最速は横浜戦の150キロだった。

  秋田県は数年前から、秋田型高校野球強化プロジェクトを立ち上げ、優勝経験のある監督を呼んで講習会を開催したり、選手のデータを測って個性に合わせた育成も進めてきた。吉田もボールのスピード、スピン量、傾きなどのデータをとってピッチングスタイルに生かしてきた一人。
吉田のストレートの特徴はスピン量が多く、浮き上がる。バッターは空振り三振が多くなる。質のいいストレート、なのだ。スライダーもスピリットもツーシームもチェンジアップも七色の変化球を操る。
  大阪桐蔭の根尾が言った「今までで一番、いい投手でした。疲れがないときに対戦したら、どうなっていたか」。100回の歴史は違うものになっていたかもしれない。

  休養を取って、「甲子園の時より状態はいい」と言う。良質のボール。アジアのバッターに披露するときが近づいている。