2勝目を挙げ、平石監督代行(左)と握手する楽天・藤平=札幌ドーム【写真提供:共同通信社】東北楽天の高卒2年目・藤平尚真が9日の日本ハム戦で先発して7回無失点の好投。4月19日以来となる今季2勝目を挙げた。 開幕ローテ入りを果たすも、6試合で…

2勝目を挙げ、平石監督代行(左)と握手する楽天・藤平=札幌ドーム【写真提供:共同通信社】


東北楽天の高卒2年目・藤平尚真が9日の日本ハム戦で先発して7回無失点の好投。4月19日以来となる今季2勝目を挙げた。

 開幕ローテ入りを果たすも、6試合で1勝3敗、防御率5.10と結果を出せず5月14日に登録抹消。2軍では自慢のストレートに磨きをかけるべく、シャドーピッチングや遠投、投げ込みなど徹底して体を鍛え直した。2軍では9試合に投げ2勝4敗ではあったものの、7月中旬以降は調子が上がっている投球内容だった。そして、先発ローテを守っていた美馬学がケガで離脱。代役として藤平にチャンスが回ってきた。

 相手の先発は、同じ年で2016年のドラフト1位でプロ入りした堀瑞輝。「(相手に)負けられないなという気持ちで、全力で投げました」という藤平は、ストレートを軸にした強気のピッチングで、初回のアウトをすべて空振り三振で奪ってみせた。これで勢いに乗ると、7回までわずか3安打しか許さない完璧なピッチングを披露。回が進んでもストレートの勢いは衰えず、中盤以降はカーブも織り交ぜながら緩急も使い、相手打線に的を絞らせなかった。打線も10得点と2年目右腕を援護して、勝利をプレゼント。

 ヒーローインタビューに立った藤平は、「平石(洋介)監督に、どんどん若さを見せてストレートで押していけというふうに言われました」と、強気のピッチングの裏には指揮官の激が合ったことを告白した。2年前の8月9日は、横浜高校のエースとして甲子園で白星を挙げた特別な日。しかもこの日の昼には、母校が甲子園で勝利していた。そんな記念すべき日に復活を遂げた藤平。次世代のエースへ、今後もさらなる進化を見せてくれるに違いない。