選抜ベスト4の三重や同ベスト8の日本航空石川も敗退 第100回全国高等学校野球選手権は、全国各地で地方大会が開催されており、熱戦が繰り広げられている。100回の記念大会ということで埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7府県は東西ない…

選抜ベスト4の三重や同ベスト8の日本航空石川も敗退

 第100回全国高等学校野球選手権は、全国各地で地方大会が開催されており、熱戦が繰り広げられている。100回の記念大会ということで埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7府県は東西ないし南北に二分され、甲子園には大会史上最多となる56校が出場する。

 各地で地方大会が進み、沖縄などベスト4が決まった地域もある。その一方で今大会は各地で今春の選抜出場校や強豪校、注目校が早々と姿を消す波乱も相次いだ。選抜でベスト4に進出した三重が三重大会1回戦で姿を消しただけでなく、選抜出場校のうち8校が姿を消している。

 今春の選抜出場校や昨夏の代表校、大きな注目を集めていた高校で夢破れた主な学校は、以下のようになっている。(※は初戦敗退)

〇北北海道
滝川西(昨夏):地区大会2回戦敗退
 昨夏の北北海道代表だった滝川西は、北北海道大会の地区大会2回戦で岩見沢農に0-2で敗れて姿を消した。両チーム無得点のまま9回に突入。9回表に2点を奪われると、そのまま1点も挙げられずに敗れた。

○秋田
由利工(選抜):2回戦敗退※
 21世紀枠で今春の選抜に出場した由利工だったが、夏初戦となった2回戦で秋田に2-3で敗戦。5回に1点を先制したが、6回に逆転を許すと、ひっくり返すことが出来ずに、まさかの初戦敗退となった。

○栃木
国学院栃木(選抜):2回戦敗退
 選抜16強の国学院栃木は、2回戦で宇都宮工に1-2で敗戦。5回に2点を先制されると、最後まで宇都宮工の先発小林を打ち崩せず、7回に1点を返すにとどまった。宇都宮工も春5回夏4回の甲子園出場を誇る古豪。

○西東京
早実:4回戦敗退
 古くは荒木大輔、そして斎藤佑樹、清宮幸太郎と注目選手を輩出してきた早実。今夏も野村大樹というプロ注目の強打者を擁したが、4回戦で姿を消した。2016年夏に甲子園に出場している実力校の八王子と戦い、6回までに5点のビハインドを背負う劣勢に。終盤の追い上げも及ばなかった。

○石川
日本航空石川(選抜):2回戦敗退※
 今春の選抜でベスト8まで進出した日本航空石川は、まさかの初戦敗退となった。春季県大会でも準優勝し優勝候補の一角に挙げられていたが、1960年と1973年に夏の甲子園出場経験のある古豪・金沢市工に3-5で敗れた。

昨夏代表の日本文理は4回戦で新潟に敗れる

○新潟
日本文理(昨夏):4回戦敗退
 昨夏の代表校で、今春の県大会でも優勝した日本文理。優勝候補の大本命とされていたが、4回戦で新潟に3-5で敗れた。初回にいきなり3点を先制されると、追い上げながらも、同点にすることが出来ず。新潟の3投手の継投にかわされ、2年連続の甲子園への道は途絶えた。

○岐阜
県岐阜商:3回戦敗退
 昨夏まで熊本・秀岳館を4季連続で甲子園に導いた鍛治舎巧監督が今春から指揮官に就任した県岐阜商。6年ぶり29回目の夏の甲子園出場を目指したが、3回戦で市岐阜商に3-9で敗戦。同点で迎えた7回に3点、8回にも4点を奪われてリードを広げられた。

○三重
三重(選抜):1回戦敗退※
 今春の選抜でベスト4に進んだ三重。優勝候補の大本命と目されていたが、まさかの1回戦で敗退となった。夏2回春2回の甲子園出場経験のある古豪・松阪商に序盤にリードを奪われて、2-5で敗戦。松阪商には春季県大会地区予選でも敗れていた。

津田学園(昨夏):2回戦敗退※
 昨夏の代表で今春の県大会で優勝していた津田学園も、初戦で姿を消した。2回戦からの登場となったが、1955年に甲子園で優勝経験のある四日市に6-7で敗戦。延長戦にもつれ込む激戦の末、延長12回に決勝点を奪われてサヨナラ負けを喫した。

○愛媛
松山聖陵(選抜):2回戦敗退※
 今春の選抜出場校である松山聖陵だが、初戦の2回戦で実力校の新田に敗戦。2回に1点を先制したが、その直後に3点を奪われて逆転を許すと、4回にも2点を加えられると、ビハインドを跳ね返せずに、初戦敗退となった。

○北福岡
東筑(昨夏、選抜):2回戦敗退※
 2季連続で甲子園に出場していた東筑が、まさかの初戦敗退となった。北九州と2回戦で対戦すると、初回にいきなりエース石田が3失点。4回までに4点ビハインドとなると、最後まで追いつくことが出来ず。3季連続の甲子園出場を目指したが、あまりに早く夏を終えることになった。勝った北九州は勢いに乗り、ベスト4まで勝ち上がっている。

九州国際大付:2回戦敗退
 春の九州大会を制し、東筑とともに優勝候補に挙げられていた九州国際大付も、まさかの2回戦で姿を消した。若松と対戦し、3回に4点を奪ってリードしたが、勝利目前の9回に一挙に5失点。逆転を許して敗退し、8度目の夏の甲子園出場はならなかった。

熊本では文徳、九州学院、秀岳館とシード校が次々に敗退

○南福岡
福岡工大城東:2回戦敗退※
 春3回夏2回の甲子園出場実績を持つ福岡工大城東だが、まさかの初戦敗退となった。2回戦で純真と対戦。終盤までリードを奪っていたが、8回に一挙に4点を与えて、逆転負け。2006年以来の夏の甲子園出場はならなかった。

○佐賀
伊万里(選抜):2回戦敗退※
 21世紀枠で今春の選抜に出場した伊万里。春の九州大会でも8強に進んだが、夏は初戦敗退に。昨夏も4強に進んでいた強豪の佐賀工に、2回戦で3-4で敗戦。両チーム2点ずつを奪い合って延長戦に突入。11回表に1点を勝ち越したが、その裏に追いつかれると、延長12回裏に力尽きサヨナラ負けとなった。

○熊本
文徳:2回戦敗退※
 昨秋、今春の県大会を共に制して優勝候補に挙げられたが、初戦で姿を消した。2003年に夏の甲子園に出場している実力校の必由館と2回戦で戦い6-7で敗れた。5点をリードされる苦しい展開となったが、2度同点に追いついたが、勝ち越すことが出来ずに競り負けた。

九州学院:2回戦敗退※
 第1シードの文徳が敗れた翌日に、第2シードの九州学院も敗退。秋、春の県大会でともに文徳に敗れていた九州学院だったが、2回戦で実力校の東海大星翔に0-4と1点も奪えず。熊本は優勝候補の2校が相次いで破れる波乱となった。
 
秀岳館(昨夏):3回戦敗退
 昨夏まで4季連続で甲子園に出場していた秀岳館は、3回戦で強豪の熊本工にコールド負けを喫した。鍛治舎巧監督が退任し、新体制で迎えた夏。初回に4点を先制されると、4回にも5点を奪われて大差をつけられ、7回コールド負けとなった。

○宮崎
延岡学園(選抜):2回戦敗退※
 今春の選抜出場校だった延岡学園も初戦の2回戦で敗退した。2012年に夏の甲子園に出場している宮崎工と戦い、延長12回にもつれ込む激戦の末に敗れた。5-5で延長に突入。12回表に3点を奪われ、その裏に2点を返したが、あと1歩及ばなかった。

○鹿児島
神村学園(昨夏):2回戦敗退※
 昨夏の代表校で2年連続の甲子園出場を狙った神村学園は、2回戦で加治木工に敗れて初戦敗退となった。2点リードの6回に3点を失って試合をひっくり返されると、7回にも2点を奪われてリードを広げられた。(Full-Count編集部)