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 アルゼンチンのメッシは厳しい現実を受け止めきれず、蒸し暑いピッチで呆然と立ち尽くした。

 4度目の挑戦で、悲願の頂点を狙ったサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会は決勝トーナメント1回戦で敗退。世界最高と言われるFWは沈痛な面持ちで、口をつぐんだまま会場を後にした。

 

アグエロのゴールを演出も…

 

 「タフなゲームになる」と覚悟していたとおりの展開の中、存在感は見せた。1-1の後半3分、右でこぼれ球を得ると反転しながら強気に左足を振り抜き、これが味方に当たって一時は勝ち越しとなるゴールが生まれる。しかし、その後はフランスの速攻に崩されて3失点。2-4の後半ロスタイム、右の浅い位置から正確なクロスを送ってアグエロのゴールを演出したものの、あと一歩及ばなかった。

 チームはメッシという突出したスーパースターを抱えるが故の難しさを露呈していた。サンパオリ監督はチリ代表監督時代は前線からのハイプレスで鳴らしたが、メッシにそれをさせることはできない。結果、「なるべくボールを保持して試合を進める」という中途半端な指示に徹した。確かにボール支配率ではフランスを上回ったものの、攻撃に切れはなく、フランスのデシャン監督は「相手は後ろで回しているだけなので、さほど難しくはなかった」と余裕の表情だった。

メッシのミスを指摘できない関係は健全なチームなのか…

 MFバネガが「メッシとプレーするのは光栄だ」と語っていたように、チームメートはエースに全幅の信頼を置いていた。ただ、メッシにもミスはあった。それを誰ひとりとして指摘できない関係は、果たしてチームとして正しい姿だっただろうか。

 準優勝だった4年前の悔しさをぶつけた今大会は1次リーグで挙げた1得点にとどまり、不完全燃焼に終わった。盟友のマスケラーノは敗退後、代表引退を表明。メッシも31歳になった。輝かしいキャリアに唯一欠けているトロフィーを手にするチャンスは、もう訪れないかもしれない。

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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]