【写真提供=共同通信社】史上初のプロ野球オールスターゲームで3打席連続ホームランを記録した 掛布雅之 1978年7月25日、いつもは伝統の一戦の敵地となる後楽園球場で、掛布雅之はミスタータイガースとしての地位を不動のものとした。1976年…

【写真提供=共同通信社】史上初のプロ野球オールスターゲームで3打席連続ホームランを記録した 掛布雅之


1978年7月25日、いつもは伝統の一戦の敵地となる後楽園球場で、掛布雅之はミスタータイガースとしての地位を不動のものとした。1976年から2年連続20ホームラン以上を記録し、ホームランアーティストとして多くのファンから期待されて臨んだ3回目のオールスターゲーム。掛布は、史上初の3打席連続ホームランという形でファンの期待に見事に応えてみせる。まずは4回。プロ初本塁打を記録した相手でもある日本ハムファイターズ・佐伯和司(プロ初本塁打時は広島所属)から、高めの変化球を振り抜きオールスターゲーム初本塁打を記録。悠々とベースを周り、ホームベースで待つ王貞治とタッチ。急成長を遂げる虎の主砲としての貫禄を見せる。

続いて、5回には阪急ブレーブスの佐藤義則が投じたストレートをライトスタンド上段に叩き込む。これで2打席連続のホームランとなり、オールスター新記録の3打席連続ホームランへの挑戦権を得る。

 そして迎えた8回の打席。マウンドには、全パの豪速球投手、阪急ブレーブスの山口高志が立ちはだかる。ここで、掛布は阪急バッテリーのタイミングを外しにきた2球目の変化球を少し泳がせられながらも見事に捉え、打球はライトスタンドへ。オールスターゲーム史上初の3打席連続ホームランという偉業を成し遂げMVPを獲得した。この年、掛布は自身初の30本塁打を記録しホームランバッターとして覚醒し始め、その翌年48本塁打で初の本塁打王のタイトルを獲得。その後、球界を代表する選手にのぼりつめていく。今年の「マイナビオールスターゲーム2018」、どのホームランアーティストが、鮮やかな放物線を魅せてくれるか注目だ。