6月9日、大分銀行ドーム。ラグビー日本代表は、対イタリア代表2連戦の初戦を34-17で制した。ところが勝ったジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、週明けのミーティングでこんな言葉を発したという。

「今週は、嵐がやってくるぞ」

 16日の2戦目に向けて緊張感をもたらすためのゲキだろう。その発言をよく覚えている徳永祥尭は、11日から5日間あった準備期間を実りのあるものにできたという。

「僕らがダブルスコアで勝ったことで相手はさらに引き締まって、どんどんどんどん身体をぶつけてくるぞ、と。(その言葉を受けて)僕らも引き締まっています。何よりチームが連勝したいという気持ちが強い」

 兵庫県出身で、関西学院高等部、関西学院大学でプレーしてきた徳永にとって、会場のノエビアスタジアム神戸は地元にあたる。

 試合会場で前日練習があった15日。代表選手として凱旋した気持ちを聞かれた徳永は、改めて決意を明かすのだった。

「関西に帰ったら地元の高校や大学へ帰るようにしていますが、憧れてくれている子もいるようです。だから、恥ずかしいプレーはできない」

 汚名払しょくを期すイタリア代表が序盤からフィジカルバトルを仕掛けると見て、「(防御網を)破られないように、チームでしっかり守りたい」と徳永。9日に先発したNO8のアマナキ・レレイ・マフィが怪我などのためリザーブに回った結果、FLとして先発する。持ち前の激しさと鋭さを、この日も発揮したい。

 徳永とFLでコンビを組むのは、リーチ マイケル主将だ。11月にはニュージーランド代表、イングランド代表という強豪とぶつかるだけに、世界ランクでやや下位にあたるイタリア代表に連勝して「自信をつけたい」と話す。

「肉弾戦では相手がプレッシャーをかけてくる。そこへ、しっかり準備してきた」

 SHでスターターに入った田中史朗は、「初めに(相手は)押してくる。そこで行けると思わせてしまうと不利な展開になる。ただ、ジャパンのFWも気合が入っている。最初の段階でフィジカル勝負を互角以上に持っていければ勝機は高まる」。当日の注目点は、各選手のファーストコンタクトになりそうだ。(文:向 風見也)