慶應義塾大が東日本国際大を強打で圧倒し、10対2で8回コールド勝ち。1回戦に続く大勝で準決勝に駒を進めた。

 不振に悩んでいた慶大の嶋田翔内野手(2年・樹徳)が、5回に勝利を決定づける3ランを放って慶大に勝利を呼び込んだ。
 春季リーグ開幕時には5番を担い、2試合目の対東大2回戦では本塁打を放つなど、前半戦は公私ともに仲の良かった岩見雅紀外野手(現楽天)の背番号「13」を引き継ぐにふさわしい活躍を見せていた。
 しかし5月になると、調子は降下。6月の早慶戦3連戦では9打数無安打と精彩を欠き、打順は今大会8番まで下がり初戦も13安打を放つ打線の中で無安打と長いトンネルに入っていた。
 そこで合宿所に戻ると、泉名翔大郎学生コーチ(4年・慶應志木)に打撃投手を頼み、約300球の打ち込みを敢行。なんとか感覚を取り戻そうと、もがいた。今日の打席では「やってきたことを信じよう」という思いを胸に打席に立っていたという。3回の第2打席こそチャンスで凡退したが、5回の第3打席で真ん中に甘く入ったスライダーを振り抜くと打球はレフトスタンドに飛び込んだ。
 高校時代は授業の多い特別大学進学コースに在籍しながらも、姿勢を買われて主将を務め高校通算34本塁打を放った。そして、文武両道と慶大に憧れてAO入試で入学した真面目な男が、ついに眠りから目を覚ました。

 

4月28日以来の一発を放った嶋田

 

 

 

★準々決勝・慶應義塾大vs東日本国際大
慶應大 30003004=10
東国大 00000101=2
(8回コールド)
【慶】○菊地、高橋佑、石井-郡司
【東】●船迫、佐々木、高木-浅賀
本塁打:慶應大・嶋田《5回3ラン》

 

菊地が5回2安打無失点と試合を作った

 

 

 

1年時からエースとして活躍しリーグ戦通算31勝を挙げている船迫(ふなばさま)だったが慶大の壁は厚く「すごく悔しいです」と目には光るものがあった

文=高木遊
写真=山本晃子