「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の大会14日目、車いすの部女子シングルス決勝で、世界ランキング1位の上地結衣(日本/エイベックス)が、第2シードのディーダ・デ グロート(オランダ)と対戦。上地が2-6…
「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の大会14日目、車いすの部女子シングルス決勝で、世界ランキング1位の上地結衣(日本/エイベックス)が、第2シードのディーダ・デ グロート(オランダ)と対戦。上地が2-6、6-0、6-2の逆転勝利で、2年連続3回目の優勝を飾った。
決勝の相手は、今年の「全豪オープン」の決勝で敗れたデ グロート。通算では11勝5敗と勝ち越していたが、この試合まで3連敗を喫していた相手に雪辱を果たした。
試合は上地が序盤4ゲームを連取される苦しい展開。第1セットは2ゲームを返すのみだったが、第2セットはファーストサーブでのポイント獲得率が83%と大きく上がり、6-0で奪取。第3セットもリードを作ると、一時は押し返されるものの勝ちきった。
優勝後のインタビューで上地は「ファーストセットを取られてからちょっとプレースタイルを変えてみて、今まではしっかり作って、そこから自分で展開していくのをやっていたんですけど、それじゃあなかなか相手の球威に押されて自分の球がコントロールできなかった」「先週の国別対抗戦で中国の選手が戦っていたのをずっと見ていて、そのイメージでやってみたら、セカンドセットが上手くはまって最後までしっかり押し切れた」と逆転できた理由を語った。
そして「今日はこんな感じで勝てましたけど、次はやっぱり対策してくるので、あれだけ速い球をどんどん打っていくのではなくて、今まで自分がやってきたことも間に取り入れながらやっていくことによって、またより混乱させられるんじゃないかなと思う」「まだやっぱり完勝というわけではないので、課題はたくさんあると思います」とあくまでも今回の優勝を通過点として捉え、今後を見据えた。(テニスデイリー編集部)※写真は優勝した上地
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)