「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の2回戦で、ドナ・ベキッチ(クロアチア)にストレート勝ちしたマリア・シャラポワ(ロシア)。試合後のインタビューで、シャラポワの次戦となる3回戦の試合会場について話してい…

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の2回戦で、ドナ・ベキッチ(クロアチア)にストレート勝ちしたマリア・シャラポワ(ロシア)。試合後のインタビューで、シャラポワの次戦となる3回戦の試合会場について話していたときだった。2016年「全米オープン」準優勝のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)との試合になるため、センターコートになりそうだと記者が話すと、「そうね」とシャラポワは答えた。

シャラポワは右手に顎を乗せ、やや睨みつけるような表情で"ここにいるのが誰なのか忘れないように"と言いたげだ。31歳のロシアのシャラポワは、なんといっても世界ランキング1位になったことがあるのだ。しかも、メジャーのタイトルを5つ獲得している。そのうち2つはローラン・ギャロスのタイトルだ。

だが、クレーコートで行われるこのグランドスラム大会にシャラポワが出場するのは2015年以来で、5月31日に世界ランク50位のベキッチを7-5、6-4で下し、2回戦の戦績を13勝0敗とした。「完璧な試合の入り方なんてないと思う。いつだって自分は向上していて、まだ伸ばせるところがあると感じなきゃ。そうすれば、常に向上できるから」と第28シードのシャラポワはいう。「ここまでの2試合では、もっとうまくできたはずと感じる点がたくさんあったし、今後はうまくやりたい」。

シャラポワは、2016年の「全仏オープン」はドーピングによる出場停止処分中で欠場し、昨年はフランステニス連盟からワイルドカードをもらえず、ストレートインするにはランクが低すぎたことから出場できなかった。

狙いを定めて放つシャラポワのストロークは、女子テニス界では抜きん出ている。闘志も抜群だ。これらの長所が2日のプリスコバ戦で試されることになる。第6シードのプリスコバは、昨年パリで準決勝に進出した。プリスコバはサーブを得意としており、シャラポワはそれが試金石になることを心得ている。

「彼女のような選手が相手だと、すごく長いラリーにはならないと思う。でも(それが)試合に勝つために必要でないときもあるし、自分のサービスゲームをちゃんとしなきゃならないと思う。私はこれまでよりもいいサーブを打たないと」とシャラポワはいう。「それにしっかりリターンしないと。でもリターンに関しては、ここ数か月でよくなったと感じている」と話した。

一方、プリスコバはインタビューで、WTA(女子テニス協会)の記録によれば4シーズン連続でエースの数をリードしていることから、シャラポワと自らを躊躇なく比較して、「私のほうが彼女よりサーブはいいから、それが試合を決めるカギになると思う」と語る。さらに「彼女はたくさんミスをすることがある...ダブルフォルトでたくさん楽なポイントをもらえるかも」と強気だ。

5月31日にルーシー・サファロバ(チェコ)を3-6、6-4、6-1で倒した後で、プリスコバは1週間前にドローが決まって以来、シャラポワとの対戦について考えていたと認めた。

「3回戦で彼女とプレーするのが私の目標だった」とプリスコバはいい、ややあってからつけ加えた。「勝てるチャンスは十分あると思う」。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「リターンは、ここ数か月でよくなった」と3回戦への意欲を話すシャラポワ

(AP Photo/Thibault Camus)