5月30日に行われた「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、ストレート勝利したノバク・ジョコビッチ(セルビア)。試合後、メインインタビュールームで現在の心境や自身のテニスの状況につい…

5月30日に行われた「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、ストレート勝利したノバク・ジョコビッチ(セルビア)。試合後、メインインタビュールームで現在の心境や自身のテニスの状況について語った。

ジョコビッチは、グランドスラム12回の優勝、生涯グランドスラム達成、元世界ランキング1位など、これまで長年にわたる数々の成功がある。にもかかわらず、近頃でもまだ自信を探し求めているようだ。これは、肘を故障しATPワールドツアー離脱を余儀なくされた選手に起こりがちなことだ。

ジョコビッチは世界ランキング155位のジャウメ・ムナール(スペイン)との対戦で7-6(1)、6-4、6-4で勝利して3回戦進出を決めた後、自らのプレーを好不調の波があったと振り返った。ジョコビッチの試合は今大会ここまで2戦とも予選を通過してきた選手が相手だったが、どちらの勝利も納得のいく内容ではなかったようだ。

「現時点では自分が望むレベルのプレーをしていないが、同時に、言うまでもなく時間がかかるプロセスだということは理解している」とジョコビッチは語る。今大会は第20シードで出場のジョコビッチ、この12年間のグランドスラムにおいてジョコビッチにとっては最も低いシード数だが「(また上位シードに上がることを)諦めないようにしている」とも語った。

ジョコビッチは1・2回戦をどちらもストレートで勝ち進み、今大会での今後の戦いに備えて力をセーブした。

メインインタビュールームの中でジョコビッチは、自身のテニスにおける過去の地位を取り戻そうとしている気持ちを説明した。ジョコビッチは、2017年の後半を右肘の痛みのため休養し、2018年1月の復帰を考えていたが、その後2月に手術を受けることを決めた。

ジョコビッチは、「全仏オープン」を10回優勝しているラファエル・ナダル(スペイン)と「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 ローマ」の準決勝で対戦。ナダルに敗れはしたものの復活の兆しを見せ、5割だった勝率も上がり今シーズンの成績を10勝7敗としたところでローラン・ギャロスに入った。

「最もいい練習になるのは試合だ。あまり多くの試合をプレーしてきていないが、自信を得るためには試合をすることが必要だ。そのように思う試練が自分に待ち受けているとは、これまで本当に考えたこともなかった。明らかに新しいことを学んでいるし、それが本当のところだ」とジョコビッチは話した。2016年「全仏オープン」でグランドスラム4連続の優勝を果たして以降、グランドスラムでは優勝できていない。

「もちろん時には、思い通りにいかず自信を失うかもしれない。まだ自信を徐々に取り戻しているところだ」「試合をすればするほど良くなる。もちろん勝つほど良くなる。そうし続けられればいいと思う」とジョコビッチは続けた。

次戦3回戦で、ジョコビッチは第13シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦予定。今大会では自身最初のシード対決を制し、一つずつ自信を取り戻してゆけるか注目だ。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」に出場しているジョコビッチ

(AP Photo/Christophe Ena)