「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の大会4日目、男子シングルス2回戦で第4シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)とジャレッド・ドナルドソン(アメリカ)が対戦。第5セットをディミトロフが10-8で…

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)の大会4日目、男子シングルス2回戦で第4シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)とジャレッド・ドナルドソン(アメリカ)が対戦。第5セットをディミトロフが10-8で取り、6(2)-7、6-4、4-6、6-4、10-8でディミトロフが勝利し、3回戦進出を決めた。試合時間は4時間19分。

勝利したディミトロフは、2回戦でギド・アンドレオッシ(アルゼンチン)を破ったフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と3回戦で対戦する。

勝敗の決まる第5セットはドナルドソンのサービスから。両者ともに第1ゲームから全力でのプレーを見せ、キープし合って試合が進んでいく。試合時間も3時間40分を越え、両者ともに疲労の色が隠せないが、勝利に向けてひたすらにプレーを続ける。

ディミトロフは第8ゲームでデュースに追いつかれるもドナルドソンを振り払うかのようにキープし、試合はまさしく膠着したままで進んだ。

そしてゲームカウント4-5で迎えた第9ゲーム。ドナルドソンに1ポイントを奪われたが、そこから連続でポイントを重ねてディミトロフがキープし、ゲームカウント5-5となった。

第11ゲームをドナルドソンにキープされたディミトロフは、第12ゲームで0-30とリードされたが、そこから30-30に追いつくとそのままキープし、そこからはアドバンテージセットとなった。

アドバンテージセットとは、グランドスラムの第5セットで行われるもので、タイブレークと違ってデュースのように2ゲームの差をつけた方が勝ちとなるシステム。

この時点で試合は4時間を越え、文字通りの接戦となった。

アドバンテージセットになっても両者は一歩も譲らずにサービスゲームをキープしていく。そして第15ゲームでディミトロフが0-40と3本のブレークポイントを握ると、そのままブレーク。このセットで両者通して初のブレークとなった。そしてついに訪れたディミトロフのサービング・フォー・ザ・マッチとなる第16ゲーム。なんとここでドナルドソンが15-40と2本のブレークポイントを握ってブレークバックに成功、イーブンに戻した。

続く第17ゲーム、ドナルドソンは疲労のためか動きが鈍くなり、ここでディミトロフが1ブレークアップ。そして再び訪れたディミトロフのサービング・フォー・ザ・マッチ。思うように動けないドナルドソンに対して容赦なく左右に揺さぶるディミトロフ。最後はドナルドソンのショットがわずかにアウトとなり、ディミトロフが10-8で第5セットを奪って勝利を決めた。(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」2回戦でのディミトロフ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)