伊藤美誠(スターツSC)写真:新華社/アフロ


 ITTFワールドツアー「香港オープン」<5月22~27日/香港>女子はシングルス第1シードの石川佳純(全農)が1回戦、平野美宇(日本生命)が2回戦で姿を消すなど注目選手が次々に敗れる中、準決勝へ駒を進めた伊藤美誠(スターツSC)が中国の次期エースと言われる王曼イクと対戦した。ゲームカウント3-1でリードを奪ったのは伊藤。そのまま勢いに乗るかと思われたが、王曼イクが一気に3ゲームを奪い逆転、フルゲームで伊藤を下した。その王曼イクは決勝で同胞の陳幸同(中国)を破り優勝している。



 一方、女子ダブルスは早田ひな(日本生命/希望が丘高校)/伊藤の「みまひな」ペアが準々決勝で陳幸同/孫穎莎の中国ペアにゲームカウント1-3で敗れた。19歳の王曼イクや18歳の孫穎莎は伊藤や早田、平野らにとって東京2020五輪を目指す同世代のライバルだ。今後の対戦からも目が離せない。

 その他、今大会で気を吐いたのが長崎美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)だったのではないだろうか。シングルスでは第2シードのフォン・ティエンウェイに1回戦で敗れたもののフルゲームに持ち込む接戦。ダブルスも木原美悠(JOCエリートアカデミー)とのペアで2回戦へ進み、強敵の陳可/王曼イク(中国)ペアから2ゲームを先取する奮闘を見せた。結果はゲームカウント2-3で敗退となったが、世界卓球2018スウェーデン団体戦(4月29日~5月6日)での代表経験と本番で出番のなかった悔しさが長崎の成長につながることに期待できる内容だった。



 今週はワールドツアー・プラチナ「中国オープン」<5月29日~6月3日/深セン>が開催される。香港オープンの出場選手他、エントリーしなかった水谷隼(木下グループ)、張本智和(JOCエリートアカデミー)らも出場する注目の一戦だ。

(文=高樹ミナ)