明大が2対0で完封勝ち。慶大の優勝を阻止して3回戦へと持ち込んだ。大一番で初完投初完封勝利を挙げた明大・伊勢  慶大が勝てば2季連続36回目の優勝が決まるという大一番。慶大は今季2試合で2勝0敗、防御率1.98の菊地恭志郎(4年・慶應志木)…

明大が2対0で完封勝ち。慶大の優勝を阻止して3回戦へと持ち込んだ。

大一番で初完投初完封勝利を挙げた明大・伊勢

 

 慶大が勝てば2季連続36回目の優勝が決まるという大一番。慶大は今季2試合で2勝0敗、防御率1.98の菊地恭志郎(4年・慶應志木)、対する明大は今季4試合(先発3試合)で2勝0敗、防御率2.50の伊勢大夢(3年・九州学院)という好調の右腕同士が先発した。

 

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 その立ち上がりの1回裏、明大が2死3塁から越智達矢(4年・丹原)のサードへの当たりを三塁手がファンブル。思わぬ形で得点が動いたが、それ以降は両先発が好投を続けてスコアボードにゼロを並べ、6回を終えて1対0のまま。ここで「相手ピッチャーも良かったので完封してやろうと思った」と伊勢。すると7回裏、明大が1死1、3塁のチャンスに7番・高瀬雄大(4年・長崎西)が「チャンスだったので積極的に行った。来た球にうまく反応できた」と逆方向のレフトへ貴重な追加点となるタイムリーを放って2対0。伊勢は8回、9回も一人で投げ切り、計123球で3安打7奪三振の好投、自身初完投初完封で今季&通算3勝目をマーク。

7回表、明大・高瀬が貴重なタイムリーを放つ

明大・善波達也監督も「伊勢は代えどころがなかった。今日の伊勢よりも良いピッチャーがうちにはいない」と手放しで褒め称えた。
試合後、「今日自分が負けると目の前で慶應が優勝する。それは絶対に嫌だった」と振り返った伊勢。この日は明大守備陣も好守も光り、6回にはレフトの佐野悠太(4年・広陵)がダイビングキャッチを見せると、伊勢が「正直、入ったと思った」と振り返ったセンター後方への大飛球を逢澤崚介(4年・関西)が好捕。セカンドの吉田有輝(4年・履正社)も再三に渡って軽快な動きで伊勢を助けた。「いい集中力でできていた。明日も慶應の集中力に負けないように、明治魂を持って、星野(仙一)さんに良い報告ができるように頑張ります」と明大・善波監督。この日の神宮には1万5000人が駆け付けたが、1勝1敗で迎える明日の3回戦こそが正真正銘の大一番になる。

6回、好守を見せた逢澤と佐野がベンチに戻る

■慶應義塾大vs明治大2回戦
慶應義塾大 000 000 000=0
明治大   100 000 10X=2
【慶】●菊地、高橋佑、田中裕-郡司
【明】○伊勢-西野

◎明治大・善波達也監督
「今日は伊勢に尽きる。伊勢は立ち上がりからしっかり攻め続けるピッチングができていた。西野もきちっとリードしていたが、今日は伊勢に尽きますね。次に繋いでくれたので、何とか勝ち点を目指したい。伊勢は代えどころがなかった。今日の伊勢よりも良いピッチャーがうちにはいない。明日の森下も伊勢の今日の心意気に乗っかって投げてもらいたい。今日は守備も良い集中力でできていた。明日も慶應の集中力に負けないように、明治魂を持って、星野(仙一)さんに良い報告ができるように頑張ります」

◎明治大・伊勢大夢(3年・九州学院)
「今日は自分の思い通りのピッチングができた。今日自分が負けると目の前で慶應が優勝する。それは絶対に嫌だった。先週は雨で思うようなピッチングをできていなかったんですが、今日は晴れていたので良かった。外野のファインプレーが今日は一番デカかった。リーグ戦の最初の方なら今日みたいなピッチングはできなかった。神宮に場慣れしてきたのもあると思います」