ペトラ・クビトバ(チェコ)は12日の決勝戦で、「もうこれ以上プレーできない」と思いながらも、決定的な一打を放ち、ついにキキ・バーテンズ(オランダ)を下して、「ムトゥア マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/5月5日~12日/クレーコ…

ペトラ・クビトバ(チェコ)は12日の決勝戦で、「もうこれ以上プレーできない」と思いながらも、決定的な一打を放ち、ついにキキ・バーテンズ(オランダ)を下して、「ムトゥア マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/5月5日~12日/クレーコート)で史上最多となる、3度目の優勝を果たした。

最後のポイントでは、ノーシードのバーテンズのバックハンドがラインを割ってしまい、3時間近くに及ぶ激闘に決着が付いた。結果、クビトバがバーテンズを7-6(6)、4-6、6-3で下した。

クビトバは2011年と2015年にもクレーコートのマドリードを制しており、今回で3度目の優勝。2018年の5カ月間で挙げた4勝も含めて、キャリア通算タイトル獲得数を25とした。

「体にあるものをすべて出そうとした。今日はものすごくきつかったけど」と、クビトバは語っており、同選手は先週の「プラハ・オープン」でも優勝して13日間で11試合を戦っている。

また、「第3セットでは、もうこれ以上プレーできないと本気で思っていた。でもまた足を踏み出してショットを打って、ただひたすらボールを返して、ラリーやサーブを続けようとした。私達がプレーしたこの美しい決勝を、私も彼女も誇りに思うべき」と同選手は振り返ってみせた。

試合では、クビトバとバーテンズは共に、3ゲームずつブレークし、それよりも多くのブレークチャンスをしのいだ。

試合の鍵を握る瞬間が訪れたのは、バーテンズが第3セットでブレークバックに成功して流れを引き寄せたかに見えながら、クビトバがすぐに反撃し、5-3と再び優位に立った時だった。クビトバはサービング・フォー・ザ・マッチをものにして優勝を決めた。

「第3セットでブレークされたのはすごくたいへんだったし、パニックにもなった。彼女のゲームでブレークするのはたいへんだと分かっていたから、精神的にきつかった。幸い、もう1度チャンスが来た」とクビトバは言う。

決勝に進出したバーテンズのランキングは、キャリア最高の15位に上がることになる。もっとも、ランキングの上昇は、タイトル獲得を目前にしながら敗れたことの慰めにはほとんどならなかった。

「今はとにかく辛い。明日か来週か、数週間経ったら、素晴らしい1週間を振り返って、自分は正しい道を歩んでいると思えるようになるかもしれない」とバーテンズは語った。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はバーテンズとの試合でガッツポーズを見せるクビトバ

(Photo by David Aliaga/NurPhoto via Getty Images)