雨が強く降りしきる展開の中で行われた試合は、明大が立大の追撃をなんとかかわして、8対6で逃げ切った。これで1勝1敗のタイとなり、勝ち点の行方は14日の3回戦に持ち込まれた。 試合は初回から動いた。今季初先発の立大・中川颯投手(2年・桐光学園…

雨が強く降りしきる展開の中で行われた試合は、明大が立大の追撃をなんとかかわして、8対6で逃げ切った。これで1勝1敗のタイとなり、勝ち点の行方は14日の3回戦に持ち込まれた。

 試合は初回から動いた。今季初先発の立大・中川颯投手(2年・桐光学園)をとらえ、渡辺佳明内野手(4年・横浜)、森下智之内野手(4年・米子東)、高瀬雄大内野手(4年・長崎西)の適時打で、中川にワンアウトしか取らせずにノックアウトした。さらに、その後も越智達矢外野手(4年・丹原)と伊勢大夢投手(3年・九州学院)のソロ本塁打で得点を加え、伊勢も6回2失点でまとめてマウンドを後続に託した。
 しかし、7回から登板した高橋裕也投手(4年・向上)が激しさを増した雨の中で制球が効かず、安打と連続四球で一死満塁のピンチを招き降板。続く竹田祐投手(1年・履正社)も押し出しと藤野隼大捕手(3年・川越東)、伊藤智也内野手(2年・高田)の連続適時打で、2点差まで詰め寄られた。

 それでも、ここからが昨春のセンバツ甲子園準優勝投手の真骨頂だった。一打同点の場面で寺山寛人外野手(4年・神戸国際大附)を見逃し三振に抑えてピンチを脱すると、8回もぬかるむマウンドの中でなんとか無失点に抑えた。そして9回には自ら登板前に、審判団へマウンドのグラウンド整備を要望。
 1年生らしからぬ落ち着きで自らの舞台を整えると、最後は三者凡退2三振に抑えて、試合を締めた。

◎明治大・竹田祐投手(1年・履正社)
「こんな雨の中での登板は人生初めてでしたが勝てて良かったです。とにかくストライクが先行するように、平常心で投げるようにしました」

善波達也監督は竹田に対し「粘り強い相手に対してよく投げてくれました」と労った

★明治大vs立教大2回戦
明大 401101100=8
立大 000020400=6
【明】○伊勢、高橋裕、竹田—氷見
【立】●中川、江口、橋本、宮崎−藤野
本塁打:明大・越智(3回ソロ)、伊勢(6回ソロ)

この日は母の日とあって、母への感謝とがん検診啓発活動の支援を目的としたイベント『BIG6 HAPPY MOTHER’S DAY』を開催。2試合通じてスコアボードはピンク色に、選手たちはピンク色のリストバンドを付けてプレーした

文・写真=高木遊