ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は25日、「男子テニスATPワールドツアー500 バルセロナ」(スペイン・バルセロナ/4月23~29日/クレーコート)でマルティン・クーリザン(スロバキア)との対戦で勝利には及ばず、3回戦進出はならなかった。…

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は25日、「男子テニスATPワールドツアー500 バルセロナ」(スペイン・バルセロナ/4月23~29日/クレーコート)でマルティン・クーリザン(スロバキア)との対戦で勝利には及ばず、3回戦進出はならなかった。スコアは2-6、6-1、3-6、試合時間は1時間38分だった。

ジョコビッチは、いわずと知れた元世界ランキング1位で、ビッグフォーの一角だ。右肘の手術もあり昨シーズンはツアーを離れることもあったが、復帰後の調子を上げてきているとの見方もあるなど、動向が気になるところ。ランキングは12位だ。

同選手は今大会にワイルドカードでの出場で、シード順位は6位だった。

一方のクーリザンは、レフティーの本格派で、巻き込むようなフォアハンドでクセのあるスピンボールを操り、広い守備範囲でカウンターショットも放てる選手だ。現在の順位は140位。◇   ◇   ◇

試合ではまず、ランキング順位からの格付けには反して、ジョコビッチが、追いかける展開となった。

第1ゲームでいきなり、ジョコビッチは連続で失点する劣勢でスタートを切った。ダブルフォルトでの自身でのミスやクーリザンのドロップショットに反応できずに失点すると、15-40と2ブレークポイントとなった。

ジョコビッチはそこで、クーリザンにコート端に突き刺さるフォアのウィナーを許してしまい、いきなり1ブレークダウンのビハインドがジョコビッチにのしかかった。

クーリザンも、自身のサービスゲームでデュースに持ち込まれるなど、ピンチも迎えたものの、リードを帳消しにする決定的なポイントをジョコビッチに許さず、キープを続けた。

さらに、5ゲーム目でも、ジョコビッチのサービスをブレークすると、余裕のリードを保ったまま、1セット目を6-2でクーリザンが押し切った。

ジョコビッチは逆に、2セット目に巻き返しを図った。自身のサービスを2度キープした後の4ゲーム目、クーリザンのアウトミスなどで0-30とリードして、ジョコビッチは、ラリーに応じると、その中でドロップショットを選択。クーリザンがなんとか追いついたものの、ジョコビッチがバックボレーでオープンスペースに打ち返して得点すると、3ブレークポイントを獲得した。

結局、1ポイントをクーリザンが返したものの、ジョコビッチはチャンスを活かしてブレークを達成してリードを築いた。さらに6ゲーム目でも、クーリザンはブレークを喫してしまい、ジョコビッチが2セット目を6-1で獲得した。

最終セットは、いずれの選手も主導権を渡さない緊迫した展開で始まった。

その中でゲームが動いたのは8ゲーム目、ジョコビッチのサービスゲーム。ジョコビッチは、バックハンドのミスショットのほか、ネットミスなどで、15-40と2ブレークポイントを握られてしまった。

クーリザンはチャンスを逃さずに、ブレークポイントをものにすると、大きな1ブレークアップのリードを確保した。続くサービスゲームで、同選手はサービング・フォー・ザ・マッチを、硬く締めくくり勝利を手にした。

ジョコビッチは「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」では、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)を7-6(2)、7-5で破るなど勝利をあげたが、続く今大会では白星を上げられなかった形だ。一方のクーリザンはフェリシアーノ・ロペス(スペイン)と次の試合で対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は記者会見に出席したノバク・ジョコビッチ

(Photo by Manuel Mazzanti/NurPhoto via Getty Images)