「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の6日目、準々決勝で錦織圭(日本/日清食品)と第2シードのマリン・チリッチ(クロアチア)が対戦。6-4、6(1)-7…

「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の6日目、準々決勝で錦織圭(日本/日清食品)と第2シードのマリン・チリッチ(クロアチア)が対戦。6-4、6(1)-7、6-3でチリッチを破り、準決勝進出を決めた。試合時間は2時間55分。

両者は過去に13度対戦しており、7勝6敗で1つ錦織が勝ち越している。直近の対決は2016年の「男子テニス Nitto ATPファイナルズ」で、このときはフルセットの末にチリッチに敗れている。

錦織はここまで3試合を勝ってきて、これが4試合目。一方のチリッチは、2回戦からの出場で、3試合目はミロシュ・ラオニッチ(カナダ)が右膝の負傷により棄権しており、今日が2試合目となった。

第1セット、先にチャンスをつかんだのは錦織。第5ゲームでブレークに成功して先行すると、しっかりと第10ゲームをキープして第1セットを先取した。

第2セットの第3ゲーム、錦織はブレークのチャンスをつかむも、チリッチに粘られてキープされてしまった。そして第4ゲームでブレークされて、今度は追う展開になった。

チリッチは、第5ゲームの途中で右膝の治療のために試合を一時中断。トレーナーからマッサージを受け、テーピングをしてコートに戻った。そんなチリッチに対して錦織は攻撃の手を緩めず、第5ゲームでブレークバックに成功した。続けて攻めたい錦織だが、チリッチは右膝の負傷をものともしない気迫のプレーを見せ、錦織はあと一歩攻めきれない。

第9ゲームでチリッチのダブルフォルトによってブレークに成功した錦織は、第10ゲームのサービング・フォー・ザ・マッチで40-15と3つのマッチポイントを握るも、チリッチに粘られてブレークされ、試合はタイブレークに突入した。ここで錦織は焦りからかミスが増え始め、結局第2セットは6(1)-7でチリッチに奪われてしまった。

そして迎えた第3セット。第2セットを嫌な形で落とした錦織だが、上手く気持ちを切り替えた。お互いにキープを続けていき、第8ゲームで錦織がブレークに成功し、またしても先行する。そして続く第9ゲームがサービング・フォー・ザ・マッチとなった。バックハンドのウィナーを決めて調子に乗りたい錦織は、40-30としてマッチポイントを迎えた。最後は錦織のサーブを返したチリッチの球がサイドラインを越えて錦織の勝利が決まった。

錦織は試合後のインタビューで「長い試合だったので集中するのが大変だったが、最後の2ゲームを特に集中できていい終わり方ができたと思う」と語った。また、右手首については「あまり良くはないが、プレーできるぐらいではあるので、しっかりと体調なども戻してやりたいと思う」と語った。

また、試合後には自身の公式アプリで動画を公開。そこでは「みなさん、応援ありがとうございました。今日もベスト8勝って、明日準決勝です。タフな試合でしたけど、徐々に調子も上がっているので、明日も頑張りたいと思います」とファンにメッセージを伝えている。

勝利した錦織は、この後に行われた準々決勝でリシャール・ガスケ(フランス)を破ったアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と準決勝で対戦する。

錦織がマスターズ1000の大会でベスト4入りするのは2016年の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 トロント」以来、1年9ヵ月ぶりとなる。準決勝は、日本時間で21日夜に行われる予定。(テニスデイリー編集部)

※写真は1年9ヶ月ぶりのマスターズ1000でベスト4入りを果たした錦織圭

(Photo by Julian Finney/Getty Images)