ボルナ・チョリッチ(クロアチア)は3月16日、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8~18日/ハードコート)のシングルス準々決勝で、ケビン・アンダーソン(南アフリ…

ボルナ・チョリッチ(クロアチア)は3月16日、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8~18日/ハードコート)のシングルス準々決勝で、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)に対して勝利をつかんだ。スコアは2-6、6-4、7-6(3)、試合時間は2時間22分だった。

アンダーソンは、2メートル超の長身から叩き込まれる高速サービスは破壊力抜群で、2017年の「全米オープン」では、決勝戦に進出するなど目立った実績も残してきた。現在のランキングは9位だ。

一方の、チョリッチは、安定感の高いストローカーで、コートカバーも広い特徴を持つ、若手の注目株の一人だ。昨年の「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」にも出場するなど、目にする機会も増えてきている。◇   ◇   ◇

試合はまず、経験の豊富さで勝るアンダーソンがリードを確保する展開。チョリッチが、自陣の深くにバウンドするアンダーソンのリターンに対するアウトミスなどで、3ブレークポイント。アンダーソンは、なんとか返球したリターンを、チョリッチがドロップショットを打とうとしてミス。いきなりのブレークとなった。

その後、双方ともサービスをキープしたが、1セット目の流れを決定付けたのは、アンダーソン。8ゲーム目のチョリッチのサービスを攻め、ブレーク。1セット目を手にした。

一方のチョリッチは、2セット目の開始直後から巻き返しを図った。アンダーソンのダブルフォルトのほか、アウトミスも重なり、チョリッチに2ブレークポイントの好機が訪れた。同選手はデュースに持ち込まれ3度のデュースとなったところで、ダブルフォルトから4度目のブレークポイント。

チョリッチはこのチャンスに、ストローク戦で打ち合うと、アンダーソンがアウトミスしてしまい、チョリッチのブレーク。同選手はこのまま自身のサービスゲームを失わず、2セット目を取得。1ブレークダウンから、イーブンに戻した。

第3セットでは、アンダーソンもチョリッチも高まる緊張感の中で、リードを許さなかった。

第6ゲームで、アンダーソンがチョリッチのサービスに対して先行。ベースライン付近でのストロークの打ち合いで、チョリッチはアウトミスなど失点を重ね、2ブレークポイント。ブレークのピンチに同選手は痛恨のダブルフォルトでブレークを献上してしまい、アンダーソンがリードするかに見えた。

チョリッチは逆に、ブレークされた直後のリターンで、アンダーソンの強力なサービスに食らいつき、2ブレークポイントを握った。アンダーソンは1つブレークポイントをしのいだものの、押されて失点。両者ともに、ファイナルセットの流れを決定づけられずに、タイブレークに入った。

その中で、アンダーソンがストロークの打ち合いからのネットミスで、ミニブレークを許したほか、2度目のミニブレークをアウトミスで与えてしまい、マッチポイントに。チョリッチは、落ち着きを失わずにアンダーソンとストロークで打ち合うと、相手のミスまで耐えしのぎ、勝利を手にした。

チョリッチは、準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)チョン・ヒョン(韓国)の準々決勝の勝者と対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真はケビン・アンダーソンに勝利した際のチョリッチ

(Photo by Harry How/Getty Images)