来年のワールドカップで日本代表と同組に入るアイルランド代表が、欧州の強豪6か国が競う「シックスネーションズ」で3年ぶりに王座を奪還した。3月10日、地元ダブリンのアビバ・スタジアムでスコットランド代表と対戦し、28-8で勝利。4トライを挙…

 来年のワールドカップで日本代表と同組に入るアイルランド代表が、欧州の強豪6か国が競う「シックスネーションズ」で3年ぶりに王座を奪還した。3月10日、地元ダブリンのアビバ・スタジアムでスコットランド代表と対戦し、28-8で勝利。4トライを挙げてボーナスポイントも獲得して4勝0敗(総勝点19)とし、約1時間後に試合を控えていた2位のイングランド代表(2勝1敗:総勝点9)にプレッシャーをかけると、パリ郊外のサンドニでフランス代表と対戦した前王者のイングランド代表は16-22で敗れたため、最終節の直接対決を前にアイルランド代表の優勝が決まった。

 スコットランドにPGで先制されたアイルランドだったが、前半21分、WTBジェイコブ・ストックデイルがインターセプトして50メートル以上走り切り、逆転した。

 まだ優勝の可能性があったスコットランドは28分、CTBヒュー・ジョーンズがチップキックを巧みに使って大きくゲインし、トライチャンスだったが、ディフェンダーをひきつけてからのFBスチュアート・ホッグへのパスは乱れ、好機を逃す。

 するとアイルランドは前半終了間際、ゴール前スクラムからの攻撃でWTBストックデイルが2トライ目を挙げ、14-3で折り返した。

 アイルランドは45分(後半5分)、ゴール前のモールから持ち出したSHコナー・マレーが仲間の後押しを受けてインゴールに押さえ、リードを拡大。その後、スコットランドに1トライを返され13点差とされたが、68分、ラインアウトからのモールは崩れたものの、HOショーン・クローニンが体を大きく伸ばしてインゴールに飛び込み、優勝を引き寄せるチーム4トライ目を挙げたのだった。

 アイルランド代表は17日にロンドンのトゥイッケナム・スタジアムでおこなわれるイングランド代表戦に勝てば、9年ぶりのグランドスラム(全勝優勝)達成となる。