セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)の復帰第一歩は、1年間の離脱後に、完全復活までどれほど道のりが長いかを鮮明にした。この大会で最も注目されたのは、妊娠中に優勝した2017年「全豪オープン」以来、公式戦に出場していなかったセレナの復帰だった。グ…

セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)の復帰第一歩は、1年間の離脱後に、完全復活までどれほど道のりが長いかを鮮明にした。

この大会で最も注目されたのは、妊娠中に優勝した2017年「全豪オープン」以来、公式戦に出場していなかったセレナの復帰だった。グランドスラムのシングルス23個目となるタイトルを獲得したセレナは、マーガレット・コートが持つ記録まであと1勝と迫っている。「全豪オープン」以降にセレナがプレーしたのは、12月30日に行われたエキシビション・マッチのみだった。

セレナの娘アレクシス・オリンピア・オハニアン・ジュニアちゃんは赤と白のストライプのヘッドバンドをつけ、青いコートに包まれていた。その娘を、レディットの共同創設者であるアレクシス・オハニアン氏がプレーヤーズベンチで抱いていた。

「私は時間を上手に管理してなかったけど、今後はどうやってうまく管理しようかと考えていた。赤ちゃんを連れて旅行したりするのは、これが事実上初めて。もっとうまくできるように努力する初めてだったから難しかった」」とセレナは語った。

今週は復帰するための「長いプロセスのはじまり」になるだろうと、セレナは金曜日に語っていた。彼女は妊娠合併症のために復帰がより難しくなっていた。

9月1日に娘を出産後、肺に小さな血栓ができたと、セレナは「ヴォーグ」誌に語っていた。「ヴォーグ」の記事によると、セレナは出産後6週間寝たきり状態だったという。

長期にわたる離脱の影響が、ダブルスの試合に表れていた。日曜日の試合でどんなプレーができるか予想できなかったとセレナは語り、あらゆる面で改善の必要があると認めたものの、「正しい方向に向かっていると感じる」とつけ加えた。

「入らなかったけど、あんなにパワフルなサーブが打てるとは思っていなかった。これはほんの始まり。正しい方向に向かうとてもいい一歩だと感じている」とセレナは語った。

テニスと子育てのバランスを取りながら絶好調へ持っていこうとする過程でセレナが最も苦労するのは、期待をコントロールすることかもしれない。

彼女の目標は以前に負けないほど高い。

「あまり期待しないでコートへ出ていくんだったら、やめるべき。だから、期待値を下げるなんてことは絶対にしない。私は常に一番高い、最高の期待を自分にかける。それが悪いとは思わない。それが私という人間だから」とセレナは思いを語った。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はセレナの応援に訪れた夫のアレクシス・オハニアン氏と娘のオリンピアちゃん

(AP Photo/Chuck Burton)