いよいよ球春到来、2018年シーズン育成から這い上がる選手は誰? いよいよ球春が到来する。2月1日、プロ野球12球団はそ…

いよいよ球春到来、2018年シーズン育成から這い上がる選手は誰?

 いよいよ球春が到来する。2月1日、プロ野球12球団はそれぞれのキャンプ地で一斉にキャンプをスタートさせる。シーズン開幕まで約2か月。レギュラー獲り、開幕1軍入りを目指し、それぞれの選手によるアピール合戦がスタートする。 

 現在のプロ野球界では支配下契約でプロ入りした選手だけでなく、育成契約としてプロの門を叩き、1軍の主力になるまでに飛躍することも珍しくない。かつては巨人の山口鉄也や松本哲也(現3軍外野総合コーチ)、今ではソフトバンクの千賀滉大や甲斐拓也といった侍ジャパンメンバーになるまでに成長した選手もいる。 

 プロ入り時点では体力不足など、まだ支配下としての力ではないとされながらも、その秘めたる潜在能力を買われて指名を受けた育成選手や、怪我などのためになかなか力を発揮出来ずに支配下から育成契約に切り替えられた選手。そんな育成選手、また今オフに育成選手から支配下契約となった選手で、今キャンプからの飛躍、開幕1軍入りの可能性も感じさせる主な選手たちを、ここでピックアップして見たい。 

 現在、育成選手といえば、ソフトバンクを思い浮かべる人も少なくないだろう。千賀、甲斐だけでなく、昨季1軍デビューして8勝を挙げた石川柊太も育成出身。そんな先輩たちに続きそうな期待感ある若手は他にもいる。

鷹には最速149キロ左腕&最速158キロ左腕、ムービングファストボールが武器のサイド右腕も

 その筆頭が長谷川宙輝投手だ。聖徳学園高から2016年の育成ドラフト2位で入団した左腕。高校時代は最速144キロだったが、プロ入り後のトレーニングにより、わずか半年ほどで急成長。最速は149キロに、平均では約10キロ増の140キロ台半ばとなった。工藤公康監督からの期待も大きく、秋季キャンプでは“工藤塾”に入り、トレーニングの直接指導も受けた。 

 もう1人は野澤佑斗投手。こちらはホークスには珍しい右サイドハンドの中継ぎ投手。2015年の育成ドラフト1位で入団し、今季が3年目となる。2017年にストレートの握りをツーシームに変えたことが転機となり、140キロ台半ばのムービングファストボールを武器にウエスタンリーグで42試合に投げて防御率1.02の好成績をマーク。支配下昇格の可能性を秘める投手である。2009年のドラフト2位で、相次ぐ故障により育成選手となっている川原弘之も楽しみな1人だ。もともとは左投手ながら最速158キロの豪腕投手。故障が癒え、かつ千賀らと行なったオフの自主トレで飛躍へのヒントを掴んだ様子で、豪腕復活に期待がかかる。 

 昨季4位に終わった巨人は春のキャンプで2人の育成選手を1軍キャンプに抜擢した。その1人が旭川実高から2010年の育成ドラフト6位で入団し、12球団で育成契約最長の8年目を迎える成瀬功亮投手。手術や血行障害で故障に苦しんできたが、オフにイースタン選抜として参加した台湾でのアジアウインターリーグで9試合、12イニングに投げて無失点。防御率0.00という好成績をマークした。 

 1軍キャンプに抜擢されたもう1人は、松原聖弥外野手。昨季3軍戦で100試合に出場して394打数131安打1本塁打38打点の好成績をマーク。50メートル5秒8の俊足で、3軍戦で45盗塁も記録している。成瀬とともに参加したアジアウインターリーグでも打率.311と高打率を記録した。昨季イースタンリーグでは8打数0安打だったが、いきなり1軍争いに割って入ろうとしている面白い存在だ。 

DeNAの笠井、楽天の島井は育成から今オフに支配下に昇格

 また、中日の木下雄介投手は一度は、会社員となりながらも“脱サラ”の末にプロ入りした右腕。生光学園高から駒澤大に進むが、故障で大学を中退。一度は会社員となったのだが、2015年に四国アイランドリーグplusの徳島へ入団し、2016年の育成ドラフト1位で中日に入団した。最速150キロを誇り、1軍投手陣の枠に割って入れるか。 

 一方、DeNAの笠井崇正投手と楽天の島井寛仁外野手の2選手は、オフの間に支配下契約を勝ち取った。 

 笠井は2年目となる右腕。旭川西高から早稲田大学へ進んだが、硬式野球部をすぐ退部。その後は硬式野球サークルで野球を続け、2016年は在学しながらルートインBCリーグの信濃に入団。2016年育成ドラフト1位で入団すると、1年目はイースタンリーグ25試合で3勝3敗2セーブ、防御率3.72。オフの台湾でのアジアウインターリーグでは10試合に投げて防御率0.00の好成績をマークした。最速151キロを誇り、1月12日に支配下契約となることが発表された。1軍キャンプにも名を連ねており、そのまま開幕1軍入りすることも可能性は十分にある。 

 島井は俊足を武器とする外野手。2012年のドラフトでは5位指名だったが、2014年オフに育成契約となった。昨季ファームで28盗塁をマークして、イースタン盗塁王を獲得し、打率.295を記録。10月31日に一度、自由契約公示されたが、11月下旬に支配下契約として再契約を結んだ。俊足、強肩の外野手で、定位置争いに割って入れるか。 

 積極的に育成選手を獲得しているソフトバンク、巨人にはやはり楽しみな選手が多いが、他球団にも将来性を感じさせる選手がいる。ダイヤの原石の原石である育成選手。ここから、次に大化けを遂げる選手は誰になるだろうか。 (福谷佑介 / Yusuke Fukutani)