5年連続GG賞に輝く松田に独占インタビュー、2018年は守備にこだわるシーズンに 昨季、2年ぶりの日本一に輝いたソフトバ…

5年連続GG賞に輝く松田に独占インタビュー、2018年は守備にこだわるシーズンに

 昨季、2年ぶりの日本一に輝いたソフトバンクで3年連続全試合出場を果たし、チームを牽引したのが、ムードメーカーの松田宣浩内野手だ。「熱男」は打率.264、24本塁打、71打点の成績を残し、5年連続6度目のゴールデングラブ賞を受賞。開幕前のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)からスタートした長いシーズンで、存在感を見せた。

 阪神の糸井嘉男外野手、チームメートの柳田悠岐外野手らと行っている毎年恒例のグアム自主トレも終え、キャンプインへ着々と準備を進めている男は、チームの2連覇とともに今季の個人目標は「全試合出場」と「6年連続ゴールデングラブ賞」に設定。独占インタビューに応じ、守備にこだわるシーズンにすると誓った。

 昨年は開幕直後こそ楽天に走られたものの、徐々に自力を発揮して逆転すると、最後は独走状態で2年ぶりのリーグ制覇。そのまま日本一へと駆け上がった。圧倒的な強さを見せつけたシーズン。ただ、松田は「強かったけど、チームの中にいる選手はそんなに勝ったイメージはないです。でも、チームワークが良かったというか、バッターとピッチャーのバランスが良かったなという感じでした」と振り返る。試合内容は接戦が多く「だからこそ、あまりぶっちぎって優勝したというイメージは少ない」という。

 昨年の楽天を「強いと思いました。このまま行かれると思いました。すごくバランスが良かったです。力がありましたよ、本当に」と称えた松田。それでも、諦めずに追い続け、最後は突き放すことができた要因は何だったのか。原動力となったのは日本ハムに大逆転での優勝を許した2016年シーズンの悔しい経験だ。

「今思うと、あの悔しさがあるからこそ2017年は優勝できたので、すごい大事な年になったかなと思います。逆にあそこで優勝できていたら、3連覇できていたかもしれないですけど、そうなると、また違った方向に進んだと思います。そういった意味では現実にあれだけ開いたのをまくられて、負けたという悔しさを持ち続けたのは大きかったと思いますよね」

7度目のゴールデングラブ賞なら三塁手で単独トップ「モチベーションです」

 昨季はシーズン中に内川聖一内野手、アルフレド・デスパイネ外野手、柳田悠岐外野手ら主軸が次々と離脱。崩れてもおかしくない中で、底力を見せつけた。その中心にいたのが松田。「『僕は離脱しないぞ』という思いで、とにかく出続ける、グラウンドに立ち続けるという思いだけでやりましたよね。使っていただけることに感謝しながら、結局、3年連続で全試合に出られたので、良かった。やっぱり野手は出続けてなんぼだと思うし」。WBCのために、外国人投手の動くボールに対応しようとしていたことで、開幕直後は日本人投手の直球が「綺麗すぎてバットに当たらない」という苦しさもあったという。

 その中で掴んだ価値ある日本一。今季は当然、日本一連覇が最大のターゲットとなるが、個人の目標も明確だ。2年前にはホームラン王を目標に掲げるなど、打撃へのこだわりも強い松田。しかし、今年の目標は違うところに置いている。

「それ(本塁打)も大事やと思うんですけど、僕はそういうタイプではない。継続しているものが何個かある中で、今年は4年連続全試合出場と6年連続ゴールデングラブ賞が目標です。出続ける、取り続ける。この『続ける』に今年は重きを置いてやりたい。そうすれば自然と試合数を重ねるし、バッティングの数字も上がると思うんです」

 特に、6年連続7度目のゴールデングラブ賞には大きな価値がある。「7回って歴代のサードで最多なんですよ。今6回で並んでると聞いたので、そこもモチベーションですね。今年は守備から目標を立てていこうかと思っているんでね」。三塁手部門でのゴールデングラブ賞6度は掛布雅之、岩村明憲に並んで最多タイ。“単独歴代最高“の三塁手までは、あと1つだ。

 松田にとって、サードは特別なポジション。2年前のオフには、海外FA権を行使してメジャー移籍の可能性も浮上したが、守備力を生かして二塁や遊撃も守る「ユーティリティー選手」として起用されるという方針に疑問を感じたことも、日本に留まった大きな理由の1つだった。松田は、サードへのこだわりから年々“進化”を遂げているというグラブの秘密も明かす。

グラブへのこだわりと今季への決意「2016年と同じ失敗はしたくない」

「サードへの愛着心は年々増してますよね。(2年前のメジャー球団の評価は)やっぱり譲れないところですよね。過去の話になりますけど、そこまでしてメジャーに行く必要がないと僕は今でも思っています。だからセカンドとかショートもあると言われていましたけど、現状はこうやって2年サードしか守ってませんし、そういった意味ではサードが本職というか、サードしかないんだなと思うし。そこの愛着は高まっていますね。

 あとは、グラブへのこだわりが強くなってきた。年々、興味が行き始めたというか。守備にとって欠かせないのはグラブです。使いやすさ、重要性。僕はめっちゃ大きくしている。行き着いたのは大きいことなんです。誰よりも大きいと思いますよ。大きかったら入る面が大きい。そこにたどり着いた。とにかく大きくて使いやすいグラブ。大きすぎたら使いづらいけど、でも使いやすいという瀬戸際のところ。ちょっと前までは二遊間のグラブを使っていたんですけど、だいぶ伸ばしましたね」

 全試合に出場し、最高の“相棒”とともに6年連続の守備タイトルを掴み取る。その結果、打撃の数字も築き上げることで、昨年までと同様にチームに大きく貢献できる。何より、天性のムードメーカーがすべての試合に出場していることがソフトバンクには大きなプラスとなる。

 日本一の翌年という意味では、2016年シーズンと同じ状況。ただ、今季は油断はない。2年前にリーグ優勝を逃した原因について「チームワーク」と「ちょっとした奢りと甘え」と分析する松田は、こう続けた。

「(2年前は)その前に優勝したので、ちょっと奢りじゃないけど、甘えがあったかもしれないです。だから、あれだけの差を抜かされたのかもしれない。それが嫌なので、去年の2017年はチームワークを大切に、ピッチャーも野手も助け合いながらやった。これさえあれば行けると思います。どこのチームも強いですよ。本当に紙一重の戦いをしているので。それが143試合でちょっと開いたりしてるだけなので、いい試合をしたいなという思いです。とにかく、一番上で最後のゴールテープを切る。やっぱり2016年と同じ失敗はしたくないです」

 2018年も、常勝軍団の中心には松田宣浩がいる。(Full-Count編集部)