ベリンダ・ベンチッチ(スイス)はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を破る番狂わせを演じた2日後に「全豪オープン」から姿を消した。1回戦で2017年準優勝のビーナスをセンターコートで破って歓喜の絶頂にあったベンチッチだが、今日のハイセンス・ア…

ベリンダ・ベンチッチ(スイス)はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を破る番狂わせを演じた2日後に「全豪オープン」から姿を消した。

1回戦で2017年準優勝のビーナスをセンターコートで破って歓喜の絶頂にあったベンチッチだが、今日のハイセンス・アリーナでは試合開始直後から元気がなく、予選から勝ち上がった、強打が武器のルクシカ・クンクン(タイ)に6-1、6-3で敗れた。

今シーズン最初のメジャー大会に先立って開催された「ホップマンカップ」でロジャー・フェデラー(スイス)と組んで優勝した20歳のスイスのベンチッチは、サービスゲームで3本のマッチポイントをしのいだ後にバックハンドをネットにかけ、世界ランク124位のクンクンに敗れた。クンクンは初めて3回戦に進出する。

試合後、ベンチッチは「気持ちを切り替えて次の試合に集中しようとした」と語り、「それに、すごくタフな2回戦だったと思う。私にとっては一番タフだったかもしれない。彼女とは2回ほど対戦したことがあるけど、彼女とプレーするのはいつもすごく難しい」と振り返り、「私はかなりポジティブな気分だ...本戦に出場できて、ビーナスに勝ったんだから。思っていたよりずっとよかったから、落ち込む必要はなにもない」と語った。

予選から出場した15歳のマルタ・コスチュク(ウクライナ)、第4シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)は、大会3日目に同時に試合が始まったウクライナの3人の女子選手の一人で、3人とも3回戦へ駒を進めた。

「全豪オープン」元ジュニア・チャンピオンのコスチュクは、現在世界ランキング521位で「全豪オープン」に出場を果たし、1回戦で第25シードのペン・シューアイ(中国)を撃破した後、ワイルドカードで出場したオリビア・ロゴウスカ(オーストラリア)を6-3、7-5で下した。

コスチュクは1996年に「全豪オープン」本戦で勝利を収めたマルチナ・ヒンギス(スイス)以来、最年少の本戦勝利選手となった。しかも、予選3試合で合計6時間を超える戦いを乗り越えての出場だ。

コスチュクはこれまでに稼いだ賞金額を遙かに超える14万3,000ドルを、メルボルン・パークの試合ですでに保証されている。また、フェデラーのコーチを務めるイワン・リュビチッチ氏に教えを受けているため、第一級の分析の恩恵を受けている。

最初のマッチポイントではサーブがフレームショットになってはずし、その前には観客席の母親とコミュニケーションを取ったと主審に判断されてコーチング違反を取られたときは、「イワンはいつも助けてくれる...試合が終わると、どこが悪かったか教えてくれる」と言って微笑んだ。

次戦の相手はスビトリーナのため、コスチュクの進撃はより難しいものになりそうだ。

コスチュクがマーガレット・コート・アリーナでプレーしている時、2017年にツアー最高となる5つのタイトルを獲得したスビトリーナは、隣のロッド・レーバー・アリーナでカテリーナ・シニアコバ(チェコ)を4-6、6-2、6-1で退けた。

カテリーナ・ボンダレンコ(ウクライナ)は第1試合に出場し、第15シードのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)を 6-2、6-3で下して、3度目となる3回戦進出を決めた。

男子では、第10シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)が6-2、3-0とリードしたところで、ジル・シモン(フランス)が太腿の怪我で2回戦を途中棄権した。

第23シードのジル・ミュラー(ルクセンブルク)がマレク・ジャジリ(チュニジア)を5セットで破り、カイル・エドマンド(イギリス)はデニス・イストミン(ウズベキスタン)をストレートで退け、アンドレアス・セッピ(イタリア)は西岡良仁(日本/ヨネックス)を6-1、6-3、6-4で下した。(c) AP(テニスデイリー編集部)

※写真は2回戦で姿を消すことになったベンチッチ

(AP Photo/Vincent Thian)