男子回転2回目に途中棄権となったマグラス(C)Getty Images ミラノ・コルティナ五輪のアルペンスキー男子回転で…

男子回転2回目に途中棄権となったマグラス(C)Getty Images
ミラノ・コルティナ五輪のアルペンスキー男子回転で、金メダル候補と期待されながら、2回目途中棄権の憂き目にあったアトレリー・マグラス(ノルウェー)が、現地時間2月25日までに自身のインスタグラムを更新。「たまには森の中へ歩き、木の下に座ったって大丈夫なんだということを忘れないでください」と珍助言を送った。
マグラスは16日に行われた男子回転の1回目でトップに立った。しかし、2回目の滑走でまさかの事態に見舞われた。順調に雪上を滑走していたが、ゲートを跨いでしまうミスで、痛恨の途中棄権となった。
そして、感情を抑えられなくなった。怒りでストックを放り投げ、頭を抱えて悔しさを露わに。冷静さを失い、両足のスキー板を取り外すと、コース脇のフェンスの網をくぐり抜け、雪山へ向かって歩き出す行動に出た。その後、雪の上に仰向けになると、ゴーグルを外して天を見上げた。現実逃避とも言える“ふて寝”で、やり切れない思いを晒していた。
一連の行動は、日本のワイドショーでも取り上げられるほどで、不本意な形で注目の的となったマグラス。そんな25歳は、インスタグラムで雪山に向かう自らの後ろ姿の写真を投稿。文面では「この1週間、どうして自分が今の生き方を選んでいるのか、ずっと考えていました。払ってきたすべての犠牲、大切な人たちと離れて過ごす時間、そしてそれに伴うプレッシャーについても」と記した。
そして「うまく言うなら、こういうことです」と続け、米アニメ『サウスパーク』の登場人物バターズのセリフを引用した。
「まあ悲しいのは確か。でも同時に、ここまで悲しくなれる何かがあるってことがすごく幸せなんだ。だってそれは、自分が生きているって感じさせてくれるから。人間らしくいられるってことだから。今これだけ悲しいってことは、その前に本当に素晴らしい何かを感じていたからなんだ。だから良いことと同じように、悪いことも受け入れないといけない。今の気持ちは…『美しい悲しみ』って感じかな」
失意からは立ち直りつつある。「今はだいぶ良くなっています。それは、僕のことを思ってくれた皆さん一人ひとりのおかげです。これほど多くのサポートを受けて、本当に圧倒されました。そして、多くの人が人生で同じような気持ちを味わっていることを知り、大きな力をもらいました」と感謝した。
最後には「今まさに何かと闘っているすべての人へ。僕からも愛と力を送ります」と呼び掛け、こう書き込んだ。「たまには森の中へ歩き、木の下に座ったって大丈夫なんだということを忘れないでください。僕はそれで、ずいぶん楽になりました」。雪上で感情を爆発させ、実践した者だからこそ、その言葉には不思議な説得力がある。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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