出場3種目すべてでメダルを獲得したアイリーン・グー(C)Getty Images ミラノ・コルティナ五輪のフリースタイル…

出場3種目すべてでメダルを獲得したアイリーン・グー(C)Getty Images

 ミラノ・コルティナ五輪のフリースタイルスキー女子ハーフパイプでの金を含む、出場3種目すべてでメダルを獲得(金1、銀2)した中国代表のアイリーン・グー(谷愛凌)。米国生まれで、名門スタンフォード大学に通う才媛に対して、米スポーツメディア『Awful Announcing』が紹介した五輪期間中の記者会見での受け答えが話題となっている。

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 きっかけは、米メディア『The Athletic』のシャーロット・ハーパー記者からの質問だ。「失礼な質問のつもりはないのですが、あなたは話す前に考えていますか? 地政学でも競技でも空気力学でも、いつも即座に、しかも包括的に答えています」。これにグーは笑顔で応じた。

「ありがとう。とても優しい質問ですね。私は物思いにふけるタイプなんです。とても内省的で、自分の思考プロセスを分解します。何を考えるか、どう考えるかをコントロールできれば、自分が何者になるかも決められる。22歳の私は、神経可塑性も味方にして、なりたい自分になれるんです」

 堂々と言い切り、さらにこう続けた。

「8歳の頃の自分が憧れるような存在に、毎日なれています。今の自分に、子どもの頃の私は夢中になるでしょうね。大好きになるはずです。それって最高の自慢じゃないですか?」

 メディアの前で、己を誇る姿勢を強調したグーは「(話す前に)たくさん考えます。でも、自己中心的ではありません。科学者のように試行錯誤する感覚です。どうすれば明日、今日より良くなれるか。スキーと同じように、自分の脳にも向き合っています」と続けた。競技力だけでなく、思考の整理能力、言語化能力、そして自己プロデュース力。そのすべてが噛み合った回答だった。

 フリースタイルスキー界の顔であるグーは、中国代表として競技する決断を巡り、米国内で政治的議論や批判の的にもなってきた。それでもブレない姿勢を崩さず、自らの言葉で向き合い続けてきた。『Awful Announcing』は今回のやり取りについて、「ここまでの返答ができる22歳は多くない」と紹介し、その「胆力」を称賛している。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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