ミラノ・コルティナ冬季五輪でも金メダルを手にし、圧倒的な存在感を放ったグー(C)Getty Images メダル獲得率1…

ミラノ・コルティナ冬季五輪でも金メダルを手にし、圧倒的な存在感を放ったグー(C)Getty Images
メダル獲得率100%――。驚異的な成績を残し、アイリーン・グー(谷愛凌)は4年に一度の“祭典”を終えた。
現地時間2月22日に行われたミラノ・コルティナ五輪フリースタイルスキー女子ハーフパイプ決勝で、中国代表のグーが2大会連続となる金メダルを獲得。これで参加した3種目すべてでメダル(金1、銀2)を手にした。
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初参戦となった北京大会でも3つのメダル(金2、銀1)獲得していた22歳は、こと五輪においては表彰台に立ち続けている。これは驚くべき結果と言っていいだろう。
無論、彼女が覚醒を遂げた背景には、15歳で決断した中国国籍への転身が小さくない影響を与えている。教育熱心だった中国人の母の影響で決断したグーは、ライバルの多いアメリカから中国代表となったことで、めきめきと台頭。瞬く間にスターダムを駆け上がった。
そんな偉才の存在は、米国内でも賛否両論を生んだ。今大会期間中には、副大統領であるJ.D.バンス氏が「アメリカで育ち、この国の教育制度や自由と権利の恩恵を受けてきた人間が、この国を偉大な場所にしている要素を享受してきたのであるなら、アメリカの代表として競争するべきと願う」と指摘。今も名門スタンフォード大学に通い、アメリカを活動拠点としているグーへの逆風は強まっていた。
ただ、「人に対してもっと忍耐強くありたい。そうやって常に好奇心を持ち続ければ、一人一人から学ぶことがたくさんある」とポジティブに語ったグーは、周囲の批判にも折れなかった。メダルラッシュはそうした胆力の賜物と言えよう。
もちろん、彼女を評価する声もある。米全国紙『USA Today』は「彼女は誠実で、ありのままの自分をさらけ出し、そして同様に訓練されている。恐ろしいほど知的でありながら、無知をさらけ出すことも厭わない」と絶賛した上で、自身への中傷に対して「私を嫌う人たちは何かスポーツをやってみたらいいわ。私は他のアスリートたちからは、嫌われたことなんて一度もない」と笑い飛ばすグーを次のように評している。
「彼女は自分を批判する人たちに、そのエネルギーを自らの状況改善に活かすよう望んでいる。混血の若い女性として、それが自分の役割だとも言う。数知れぬ独創的な侮辱の標的となってきた経験こそが、グーをより大きな希望になるように進化させた」
オリンピックという檜舞台での圧倒的な結果、そして「別に楽じゃない」と語りながら批判を恐れない態度。グーはまさに異能である。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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