ミラノ・コルティナ冬季五輪は2月22日(日本時間23日未明)、イタリア・ベローナの古代ローマ円形闘技場で閉会式が行われ、…
ミラノ・コルティナ冬季五輪は2月22日(日本時間23日未明)、イタリア・ベローナの古代ローマ円形闘技場で閉会式が行われ、17日間にわたる大会が幕を閉じた。日本選手団は金5、銀7、銅12の計24個のメダルを獲得。前回北京大会の18個を大幅に上回り、冬季五輪の最多記録を更新した。金メダル5個も1998年長野大会と並ぶ歴代最多タイである。
世界遺産ベローナが彩った閉会式
ユネスコ世界遺産に登録されているベローナ・オリンピックアリーナが閉会式の舞台となった。1世紀に建てられた円形闘技場に、各国の選手が国境を越えて入場。日本選手団の選手らも笑顔で行進し、フィギュアスケートの坂本花織とスピードスケート男子の森重航が旗手を務めた。開会式ではミラノのサンシーロ会場で森重が、リヴィーニョ会場ではスノーボード女子ハーフパイプの冨田せなが旗手を担った。閉会式で坂本が新たに加わった形だ。
「りくりゅう」こと三浦璃来・木原龍一のフィギュアペアは、入場行進でリフトを披露して会場を沸かせた。閉会式のテーマは「美の躍動」。イタリアを代表するバレエダンサー、ロベルト・ボッレらのパフォーマンスが石造りの舞台を華やかに演出。フィナーレでは冬季五輪史上初となるミラノとコルティナの2つの聖火台が同時に消灯され、幕引きを飾った。
最終日はアイスホッケー決勝で沸く
大会最終日も熱戦が繰り広げられた。最大の注目はアイスホッケー男子決勝。3大会ぶりにNHL選手が参戦した今大会の看板種目で、アメリカとカナダが激突した。1-1のまま延長戦にもつれ込む大接戦の末、アメリカがJ・ヒューズの決勝ゴールで2-1と勝利。1980年レークプラシッド大会以来、46年ぶり3度目の金メダルに輝いた。
カーリング女子決勝ではスウェーデンがスイスを下して4度目の金。ノルディックスキー距離の女子50kmクラシカルでは日本の土屋正恵が23位で完走した。国別メダルランキングではノルウェーが金18個を含む計41個で首位に立ち、冬季五輪における一大会での金メダル最多記録を塗り替えた。
スノーボードとフィギュアが躍進の柱に
日本のメダル24個の内訳を見ると、スノーボードが計9個(金4銀2銅3)と圧倒的な存在感を示した。木村葵来が男子ビッグエアで日本勢大会第1号の金に輝き、村瀬心椛は女子ビッグエアで日本女子初のスノーボード金メダリストに。戸塚優斗は3大会目にして悲願の男子ハーフパイプを制し、深田茉莉も女子スロープスタイルの頂点に立っている。
フィギュアスケートでは計6個のメダルを獲得。りくりゅうがペアで日本勢初の頂点に立った。フリー世界歴代最高の158.13点。圧巻の大逆転劇だった。女子の坂本花織は銀、17歳の中井亜美が銅。スピードスケートでは高木美帆が3つの銅メダルを積み上げ、夏冬通じて日本女子最多の通算10個に到達した。スキージャンプの二階堂蓮も個人で銀2つ、スーパーチームで銅と3つのメダルを首にかけている。
次の舞台はフレンチアルプスへ
閉会式ではオリンピック旗が次回2030年大会の開催地、フランス・アルプス地域の代表に引き継がれた。フランスでの冬季五輪は1992年アルベールビル大会以来38年ぶりとなる。
今大会は全8競技116種目が実施され、イタリア北部の4会場群による異例の広域開催であった。チケットは約130万枚が販売され、総数の約88%に達している。121人の選手が出場した日本選手団は、冬季大会の歴史に新たな1ページを刻んだ。
次の冬の祭典まで4年。フレンチアルプスの雪原を目指し、日本勢の挑戦はすでに始まっている。