【フィギュア】中井亜美、17歳で銅メダル 4年後のフレンチアルプス五輪へ「これがスタート」日本フィギュア史上最年少メダリ…
【フィギュア】中井亜美、17歳で銅メダル 4年後のフレンチアルプス五輪へ「これがスタート」
日本フィギュア史上最年少メダリストが誕生した。2026年2月19日、ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケート女子シングルで、中井亜美(17・TOKIOインカラミ)が合計219.16点で銅メダルを獲得。冬季五輪・日本選手団通算100個目という節目を飾った17歳は、「これがスタート」と言い放ち、すでに次の4年間を見据えていた。
SPで自己ベスト 大舞台で78.71点首位
初の五輪。それでも中井は怖じない演技を見せた。2月17日のショートプログラム(SP)では、代名詞であるトリプルアクセルを鮮やかに着氷。スピンすべてでレベル4を獲得し、78.71点の自己ベストを叩き出して首位に立った。
2日後のフリースケーティング(FS)では、冒頭のトリプルアクセル成功後に一部ミスが出て140.45点・9位に留まったが、SPの貯金が物を言い、3位を守り抜いた。金メダルはアリサ・リュウ(米国)、銀メダルは坂本花織。銅メダルを手にした中井は「10%悔しい気持ちと90%嬉しい気持ち」と笑顔で語った。
今大会ではフィギュア女子シングルの表彰台に日本の複数選手が立つのは史上初めてのことで、日本フィギュア界として1大会最多となる計6個のメダルを獲得する快挙にもなった。
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「緊張ゼロ」で挑んだ大舞台 浅田真央が灯した炎
見逃せないのが、その精神的な強さだ。フリー本番について中井は「ショートの方が結構緊張してたんですけど、今回は本当に緊張ゼロに近いぐらいだったので、すごく自信を持って今回は滑れました」と語っている。初の五輪、最終グループ、SP首位のプレッシャーの中での言葉とは思えない。
その胆力の源のひとつは、5歳の頃にテレビで目にした浅田真央の演技だ。「あの人みたいになりたい」という憧れがフィギュアへの道を開き、中学進学を機に故郷・新潟を離れて千葉のMFアカデミーへ。中庭健介コーチの指導のもと、トリプルアクセルを自身の武器として磨き上げてきた。
今季シニアデビューの年に、グランプリシリーズ・フランス大会優勝、グランプリファイナル銀メダルという快進撃でオリンピックへの扉をこじ開けた。
【ミラノ五輪】中井亜美、17歳が初舞台で銅メダル トリプルアクセル武器に堂々の表彰台
坂本引退で始まる新時代 4年後への期待
今季限りでの引退を表明している坂本花織は、最後の五輪で銀メダルという有終の美を飾った。中井は表彰台で「花織ちゃんがそばにいてくれて、今こうやってオリンピックという舞台まで来ているんじゃないかな」と語り、坂本への感謝と敬意を言葉にした。
坂本が去り、日本女子フィギュアは新たな局面へと入る。千葉百音(20)とともに次世代の牽引役として期待されるのが、この17歳だ。2030年のフレンチアルプス冬季五輪では22歳を迎え、技術と表現力がさらに成熟した姿で挑むことになる。今回の銅メダルは、あくまで通過点だ。
4年後、日本フィギュア界の中心にこの名前があるはずだ。中井亜美の第一章が、ミラノで幕を開けた。