◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スピードスケート(20日、ミラノ・スピードスケート競技場) ミラノ・コルティナ冬季五輪スピー…

◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スピードスケート(20日、ミラノ・スピードスケート競技場)

 ミラノ・コルティナ冬季五輪スピードスケート女子1500メートルで、過去2大会連続銀メダルの高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=は6位にとどまり、この種目で自身初の金メダルはならなかった。今大会は500メートル、1000メートル、団体追い抜きで銅メダル3個を獲得したが、世界記録を持つ1500メートルで頂点に届かなかった。2010年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダリストで、元世界記録保持者の加藤条治氏(41)が高木の今大会最後の滑りと3個のメダルを獲得した功績を解説した。

 高木選手は最初からしっかり攻めていて、勝ちにいく気持ちが伝わってきました。1100メートルぐらいまでは滑りが一切乱れることもなく、期待の持てるレースでした。動きが重くなってきたと感じたのは、1100メートルを超えて最初のカーブのあたりから。自分でもスピードが落ちているのは分かっていたと思います。その中でも必死に動かそうという気持ちが表情に出ていましたが、体がついていかなかったという印象です。

 最後の1周は課題としてきた部分です。今大会のリンクは後半に強い選手が上位に来ている傾向があり、前半で温存するのではなくなるべくリードを得たいという狙いがあったと思います。日程の面でも4種目に出ていてレース数がかなり多く、一番狙っている種目が最後に来る大変さはあったはずです。ただ、それも含めて高木選手の中で最善の選択をし、最善を尽くした結果だったと思います。

 近年は1500メートルで絶対女王というわけではなく、W杯も僅差で戦ってきました。世間からの期待や評価と、実際のレースの厳しさのギャップは本人が一番感じていたと思います。孤独でタフな闘いの中で狙っていた結果には届きませんでしたが、得意の1000メートルでしっかりメダルを取り、主戦場ではない500メートルでのメダルには驚かされました。速いだけでなく、強い選手。すごい人だな、と改めて感じる大会になりました。(10年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダル、元世界記録保持者)