(19日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート・女子シングル・フリー 冒頭のフリップ―トールー…

 (19日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート・女子シングル・フリー

 冒頭のフリップ―トーループの連続3回転ジャンプを無難にまとめた千葉百音にとって、次の二つのジャンプに苦い記憶があった。

 3回転ルッツと3回転サルコー。

 昨年のグランプリファイナル(GF)で、ともに転倒していた。

 「今後の戒めにして、二度とこんな過ちは犯さない」

 演技直後に誓った。

 20歳で踏んだ初の五輪はショートプログラム(SP)を4位で折り返した。メダルが現実味を帯びる。緊張が押し寄せる中で挑んだフリーで、苦手意識があった二つのジャンプも乗り越えた。

 尊敬してやまない羽生結弦さんと同郷の宮城県出身だ。

 羽生さんが初出場で金メダルに輝いた14年ソチ五輪での滑りは、強く印象に残っている。

 くしくも、羽生さんがその時にフリーで滑った演目「ロミオとジュリエット」をこの夜、滑った。

 閉会式が行われるベローナが舞台の楽曲だけに、イタリアの観衆にもなじみがある。スタンドから拍手が聞こえる。

 後半も大きなミスなく演技を終えると、自らを納得させるように小さく何度かうなずいた。

 143・88点は、フリーの自己ベストの144・94点と遜色のないスコアだった。最終組の3番目に滑り、アンバー・グレン(米)をかわした。3人を残してトップに。

 最終的にはSPの上位3人に抜かれ、4位入賞だった。(稲垣康介)