<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇女子フリー◇19日◇ミラノ・アイススケートアリーナ今季限…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇女子フリー◇19日◇ミラノ・アイススケートアリーナ
今季限りでの現役引退を表明している坂本花織(25=シスメックス)が、2大会連続表彰台となる銀メダルを獲得した。
北京、今大会と2大会連続でつかんだ団体銀メダルと合わせて4個目のメダル。鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)と並び、フィギュア日本勢最多となった。
2日前のショートプログラム(SP)では2位発進。首位の中井亜美(TOKIOインカラミ)まで1・48点差とし「もちろん追いかける方が楽なので、最後の最後まで、こうやって追いかける立場でいさせてくれる亜美ちゃんに感謝です。もう本当に『守らなきゃ』っていうものがないので、最後の最後まで爆発して、自分の力が出せたら、きっといい演技ができる。守りに入らずに、攻めの姿勢で頑張れたらなと思っています」と誓っていた。
いくつもの偶然を経て、ここまで歩んできた。スケートと出合ったのは4歳。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」で主人公の姉がフィギュアスケートをしているシーンがあり、母に「やりたい」と手を挙げた。3歳で始めていた水泳とも両立。イトマンスイミングスクールで選手コースに推薦されるほどの実力だったが、小学2年で「息ができるから」とスケートに軸足を置いた。
五輪との縁は、諦めない心でつかんできた。ジュニアだった16-17年シーズン。平昌五輪プレシーズンの世界ジュニア選手権でアリーナ・ザギトワ(ロシア)、本田真凜に続く3位に食い込んだ。表彰台に立てば五輪シーズンでシニアに上がれると知らされており「上がりたいという気持ちでいっぱいだった」と意地を見せた。
シニア1季目の17-18年シーズン。2枠の五輪代表争いで序盤は存在感を示せず「これじゃあ、オリンピックの『オ』も見えないので頑張ります」と誓った。五輪との距離感は“オ”から“オリ”、そこから“オリン”へと少しずつ近づき、12月の全日本選手権2位で代表入り。初出場だった18年平昌五輪で個人6位入賞を飾り、日本のトップ選手の1人に躍り出た。
あれから8年。22年北京五輪でメダル2個をつかみ、世界選手権3連覇などフィギュア界をけん引する存在となった。競技としては五輪最後の演技。全てを出し切り、集大成のメダル2個で努力を証明した。
◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年(平12)4月9日、神戸市生まれ。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」に影響を受け、4歳でスケートを始める。17年世界ジュニア選手権3位でシニア転向。1季目から18年平昌五輪代表2枠入りし、個人6位。22年北京五輪で団体銀、個人銅メダル。世界選手権は22年から3連覇。全日本選手権は5連覇中で、18年を含めて優勝6度。今季のSPは「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」、フリーは「愛の讃歌」。ミラノ五輪の日本選手団旗手代行。159センチ。