スピードスケート女子で今大会3つの銅メダルを獲得した高木美帆(31=TOKIOインカラミ)が、本命種目に挑む。20日(2…

スピードスケート女子で今大会3つの銅メダルを獲得した高木美帆(31=TOKIOインカラミ)が、本命種目に挑む。20日(21日)、過去2大会連続銀メダルの1500メートルに臨む。500、1000メートル、団体追い抜きで銅メダルを獲得し、五輪通算10メダルに到達。大会終盤で調子は上向き、今季W杯4勝の強敵ヨイ・ベーネ(オランダ)が不在の追い風も吹く。最後の種目を金メダルで飾る。

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高木は銅メダルの500メートルをきっかけに、1500メートルに向けた準備が順調に進んでいる。今季はずっと、氷の捉え方がバラバラだった。いい時もあれば、悪いときもあり、確立されていなかった。五輪序盤もいまいちだったが、当初は補欠だった15日(日本時間16日)の500メートルに調整も兼ねて出場して、結果的にメダルが取れた。1歩1歩の蹴りが5割程度だったが、9割くらいになり、当たり外れがなくなった。五輪中に調子を上げるという、彼女のアスリートとしての特殊な能力が発揮されている。

正直に言えば、良い時の美帆に比べると失速率は高い。20代中盤とは明らかに体力面で変わっていて、最終周の失速が見られる。それを想定したうえでのレースの組み立てが必要になる。今季W杯4勝のベーネがいないのは有利に働くが、同じオランダのフェムケ・コクがライバルになる。500メートル金、1000メートル銀、と波に乗っている。あとは組み合わせ次第。インコースからのスタートでも可能性はあるが、よりいいのはアウトスタート。スピード感が拮抗(きっこう)した相手を、最後は追いかけられる展開を作れるといい。

今大会は1000メートル、500メートル、団体追い抜きで3レースの計5レースを戦った。連戦の疲れが取れるかどうかがポイントになるが、いい刺激で前向きな疲労感に変わっていて、予想よりもいい状態で進んでいる。世界記録を持つ本命種目での金メダルを期待したい。(長野五輪男子500メートル金メダリスト)