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 2月18日(現地時間17日)、アメリカの『FOX Sports』が、北米5大プロリーグ(NBA、MLB、NFL、NHL、MLS)の「年間平均年俸(AAV)」ランキングを公開した。北米スポーツ界におけるビジネス規模の拡大に伴い、主要プレーヤーの報酬額は過去に例を見ない水準に達している。

 今回のデータソースとなったのは、スポーツ契約データベースサイト『Spotrac(スポットラック)』だ。同サイトは各リーグの労使協定(CBA)に基づいた契約構造を網羅しており、米メディアや各チームのジェネラルマネージャー、エージェントも参照する業界標準のソースとなっている。その最新データによると、NBAからはボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムらが上位にランクインしたが5リーグで比べると、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が北米スポーツ界で最高額を記録している。


■NBAではテイタムらが上位に。12選手が5000万ドル超えの衝撃


 NBAでは、セルティックスのテイタムの契約が注目されている。テイタムは2024年オフに5年総額3億1500万ドル(約472億5000万円)のスーパーマックス延長契約を締結。この契約が正式に発効した今シーズン(2025-26シーズン)、Spotracの算出による年間平均額(AAV)は6280万ドル(約94億2000万円)となった。テイタムは昨シーズンのプレーオフで負った右足アキレス腱断裂の影響で長期欠場が続いているが、リハビリは最終段階にあり、実戦復帰に向けた動向が市場の関心を集めている。

 なお、今シーズンの実際の給与額(Cap Hit)においてはステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)らが上位を占めるが、契約期間全体の平均額で見ればテイタムがリーグの最前線に立つ。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル_エンビードも2024年に高額な延長契約を締結しているが、こちらは2026-27シーズン以降に本格的な昇給が予定されている。そのため、今シーズンの報酬額をベースとした今回のランキングでは、テイタムがNBAの筆頭として選出される形となった。

 次いで、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボと、今シーズンのトレードデッドライン直前にワシントン・ウィザーズへ加入したアンソニー・デイビスが5850万ドル(約87億7500万円)で並ぶ。さらに、セルティックスのジェイレン・ブラウン(5710万ドル/約85億6500万円)、そして2025年2月に加入したウォリアーズのジミー・バトラー(5550万ドル/約83億2500万円)が続く。バトラーも現在は負傷により欠場中だが、その契約規模は依然としてリーグトップクラスに位置している。

 今回の調査結果で特筆すべきは、年平均5000万ドル(約75億円)を超えるプレーヤーがNBAだけで12名にのぼる点だ。加えて、これは特定の数名に限った傾向ではなく、新放映権契約に伴う収益増加がダイレクトにサラリーキャップへ反映された結果といえる。現在のNBAにおいて、プレーヤー全体の市場価値が急速に底上げされている現状を裏付けている。

■5リーグの頂点は大谷翔平、驚異の「7000万ドル」


 全5リーグを横断したランキングにおいて首位に立つのは、MLBのドジャースの大谷翔平だ。

 大谷の年間平均年俸は7000万ドル(約105億円)。これはNBAで上位のテイタムらを約700万ドル(約10億5000万円)上回る。大谷の契約は総額の大部分を契約終了後に支払う「後払い」構造となっているが、Spotracが算出する実質的な価値においても、北米スポーツ界の最高額として評価されている。

 他競技においても、多額の契約が並ぶ。NFLではダラス・カウボーイズのダック・プレスコットが6000万ドル(約90億円)でアメフト界のトップを走り、MLSではインテル・マイアミのリオネル・メッシが2040万ドル(約30億6000万円)、NHLではエドモントン・オイラーズのレオン・ドライザイトルが1400万ドル(約21億円)を記録した。NBA、MLB、NFLの3リーグが報酬面で他を大きく引き離す構図は、2026年現在も継続している。

 こうしたスター選手の報酬高騰を支えているのは、各リーグの堅実な経済成長だ。リーグ全体の平均年俸(2025-26推計)を比較すると、NBAが約1200万ドル(約18億円)と突出しており、MLBの約510万ドル(約7億6500万円)、NFLの約320万ドル(約4億8000万円)に大差をつけている。少人数のロスターで構成されるNBAは、放送権料などの収益が1人あたりの報酬に直結しやすい構造となっている。

【動画】テイタムの2024−25シーズンハイライト