◆ミラノ・コルティナ五輪▽ノルディックスキー・ジャンプ 【バルディフィエメ(イタリア)16日=松末守司】2人が3回ずつ飛…
◆ミラノ・コルティナ五輪▽ノルディックスキー・ジャンプ
【バルディフィエメ(イタリア)16日=松末守司】2人が3回ずつ飛んで合計得点を競い合う新種目の男子スーパー団体(ヒルサイズ=HS141メートル)が行われ、小林陵侑(29)=チームROY=、二階堂蓮(24)=日本ビール=で臨んだ日本は、合計535・2点の6位にとどまり、メダルを逃した。悪天候により3回目途中で打ち切られ、2回目までの成績で順位が確定し、初代王者は逃した。二階堂は個人のノーマルヒルとラージヒル、混合団体に続く4個目のメダルはならなかった。
ぼう然と立ち尽くすしかなかった。日本が2位に浮上していた最終ラウンドの5人目が飛び終えると、大雪の影響で打ち切り。会場が騒然とするまさかの幕引きだった。金メダルが決まり両手を挙げて喜ぶオーストリアの選手を見つめながら二階堂は「ディス イズ オリンピック。そう思うしかない。悔しさを通り超して前向きになってます」。現実を受け入れるしかなかった。
二階堂は1回目に131・5メートルを飛んで3位タイにつけ、小林は129メートルを飛び5位。2回目も131メートルの安定した飛躍で再び3位に浮上したものの、小林が130メートルにとどまり、6位に順位を下げた。その時点で3位ノルウェーとの差は2・8点だった。
逆転を狙った3回目に138・5メートルと代名詞となったビッグジャンプを披露し、一気に2位まで押し上げた。今大会4つめのメダルが見えた直後、降り始めていた雪が大雪となり、中断しながら続けたが結局、打ち切りとなり大飛躍は幻となった。
不可解なのは、中止が決まり選手たちが取材エリアに来る約30分後にはすでに雪はやんでいた。作山コーチが連発した含みを持たせた「奇妙」という言葉が会場中を包み込んだ。
ジャンプの種目がすべて終わった。二階堂は個人ノーマルヒルと混合団体で銅、個人ラージヒルでは銀と、98年長野五輪の船木和喜以来、史上2人目の1大会3つのメダルを獲得した。この日も不調の小林をフォローするように何度も順位を上げ孤軍奮闘した。
長らく小林頼みだった男子ジャンプ界が待ち望んだ逸材が、ようやく素質開花の時を迎え、小林とのダブルエースが誕生したことは日本にとって今後に向けて大きな収穫だった。小林も「日本チームとしてはうれしい。もし蓮がいなかったらと考えると怖いですね」とその存在を認める。
4年後へ向けて時計の針は早くも動き出している。今後は、現在総合3位につけるW杯を転戦し、小林以来史上2人目の総合王者に挑む。二階堂は「今大会でメダルは取れましたけど、まだまだ強くならないといけない」と心に誓う。日本の最強コンビが、今後の日本ジャンプ界をリードしていくことは間違いない。