WBC1次ラウンド「C組」では台湾、韓国、オーストラリア、チェコと対戦 いよいよ対戦国対策に乗り出す。3月にWBC(ワー…
WBC1次ラウンド「C組」では台湾、韓国、オーストラリア、チェコと対戦
いよいよ対戦国対策に乗り出す。3月にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を控える野球日本代表「侍ジャパン」の宮崎合宿(今月14日-24日)に、パドレスのダルビッシュ有投手がアドバイザーとして参加している。巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)も14、15日の2日間で訪れ、選手たちにアドバイスを送った。MLBを熟知する2人のレジェンドに期待されたミッションの1つが、対戦国対策だった。
侍ジャパン投手陣を束ねる吉見一起投手コーチは、アドバイザーのダルビッシュの存在価値をこう語る。「本当にいろいろあるのですが、1つはWBCで対戦する打者の特徴を教えてもらえることですよね。われわれが準々決勝まで勝ち上がった時には、ドミニカ共和国かベネズエラとの対戦が有力だと思います。今からわれわれ首脳陣が(ダルビッシュから)そういう国の選手の特徴を聞いたりしています」
吉見コーチが指摘する通り、今回のWBCで日本が台湾、韓国、オーストラリア、チェコとの「1次ラウンドC組」を勝ち抜けば、準々決勝では「D組」のドミニカ共和国かベネズエラと対戦する可能性が高い。準決勝、決勝では「B組」の米国、「A組」のプエルトリコなどが控えている。ベネズエラ、ドミニカ共和国、米国、プエルトリコはいずれもメンバーの大半をメジャーリーガーが占める強豪。そこでダルビッシュや松井氏の経験が重要になるのだ。
ダルビッシュは「僕は相手国のロースターをしっかり把握しているわけでないですし、それぞれの選手たちがオフシーズン、スプリングトレーニング(春季キャンプ)を通して、どう変化しているかわからない。ですから、個人的にどの打者が怖いとかは言えません」。その上で、「MLB全体の傾向として、スプリットが右打者に効果的だとか、別の球はどうだとか、そういったことを話しています」と説明する。
ジャッジには「頭のいい打者で、打席の中や次の打席で修正できる能力がある」
それだけではない。ダルビッシュは合宿入り直後、井端監督ら首脳陣に提案を行った。「1次ラウンドで対戦する台湾、韓国、オーストラリアなどの選手の現時点でのデータを基に、すぐにでも相手打者を想定しながらの投球練習を始めるべき」と提案。さっそく採用されることになった。
相手国のデータは後々、強化試合の結果などを踏まえてアップデートされていくことになるが、「データを本番前に一気に頭に入れようとすると、バタバタして入ってこない。まずは早めに入れ始め、余裕を持って変化を見守っていった方がいいと思います」と説明した。
一方、松井氏には「米国の野球の流れというか、松井さんの現役時代からどう変化しているのか、最近のメジャーのバッターの特長や傾向、多くの選手たちがトライしていることなどについてうかがいました」と井端監督。さらに「(ヤンキースのアーロン・)ジャッジ(外野手)が若手時代から現在に至るまで、どういう風にスタイルを変化させてきたかも教えていただきました」と付け加えた。
ヤンキースのアドバイザーを務めている松井氏は、ア・リーグのシーズン最多本塁打記録(62本=2022年)の保持者で、今回のWBCで米国代表の主将を務めるジャッジを若手マイナーリーガーの頃から見守り、時にアドバイスを送ってきた経緯がある。
井端監督は「ジャッジ選手は、仮に松井さんに対策を聞いたからといって、抑えられるバッターではないと思います。頭のいい打者で、攻めていく上で弱点を見つけたとしても、打席の中や次の打席で修正できる能力があることはわかりました」と覚悟するしかなかった。
前回の2023年WBC同様、侍ジャパンが決勝で米国と雌雄を決する展開となれば、よほど注意してジャッジに挑まなければならないようだ。(Full-Count編集部)