<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):複合>◇11日◇男子個人ノーマルヒル前半飛躍◇プレダッツォ・ジャンプ競技場6大…

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):複合>◇11日◇男子個人ノーマルヒル前半飛躍◇プレダッツォ・ジャンプ競技場

6大会連続出場で今季限りでの現役引退を表明している渡部暁斗(37=北野建設)のラスト五輪が始まった。個人ノーマルヒルに登場。14年ソチ、18年平昌で銀メダルを獲得している種目だ。前半飛躍(ヒルサイズ=HS107メートル)では100メートルで122・3点の11位につけて、後半の10キロのクロスカントリー(距離)に進んだ。102・5メートルを飛んだ127・8点の山本涼太(28=長野日野自動車)が3位、96・5メートルで120・3点の谷地宙(やち・そら、25=JAL)は15位。99メートルのクリスティアン・イルベス(29=エストニア)が132・6点で首位に立った。

昨季読んだ「徒然草」の現代語訳で印象に残ったのが「花は盛りを月はくまなく~」の一節だった。「満開の桜や満月、その瞬間のみを切り取って楽しむのではなく、芽吹いてから散り際まで、月の満ち欠けの始まりから終わりまで、その移り変わる情景やその時に思い浮かぶ感情を通してこそ、物の持つ美しさや趣が感じられる」という訳に、自身の競技人生を重ね合わせた。「始まりから終わりまで、心から堪能できたと素直に思うことができた」。現役生活の区切りに悔いはない。

引退を正式に表明したのは昨年10月。シーズン前だった。「少しでも多くの背中を押してもらえる力が欲しいと思って」と理由を語っていた。

後半の距離は日本時間午後9時45分から行われる。

次戦の17日個人ラージヒルは五輪での個人戦最終レースとなる。

◆渡部暁斗(わたべ・あきと)1988年(昭63)5月26日生まれ、長野・白馬村出身。98年長野五輪をきっかけに白馬北小学4年でジャンプを始め、白馬中1年から複合に取り組む。五輪は白馬高2年だった06年トリノ大会でデビューを果たし、6大会連続出場。メダルは銀2、銅2。W杯は個人歴代最多の通算302戦出場。優勝19度。家族は妻と3男。