ミラノ・コルティナ冬季五輪のスノーボード・ハーフパイプは11日に予選、13日に決勝が行われる。4度目の五輪出場となる平野…

ミラノ・コルティナ冬季五輪のスノーボード・ハーフパイプは11日に予選、13日に決勝が行われる。4度目の五輪出場となる平野歩夢(27=TOKIOインカラミ)は、前回大会の金メダリストとして2連覇を目指す。しかし、大会直前に大怪我を負い、満身創痍での挑戦となる。

1月17日、スイス・ラークスで行われたW杯第5戦の決勝。平野は1本目の演技中、空中高く舞い上がった後、着地でバランスを崩して転倒した。顔と下半身を強打し、複数箇所の骨折や打撲と診断された。

骨のずれがないことが確認されたため、腫れや痛みが引くのを待って五輪に強行出場する意向だ。「夢の続きじゃなく、目指してきた夢の先」と位置付けてきたミラノ五輪。しかし、目の前にあるのはいばらの道と言わざるを得ない。

平野は12月のW杯開幕戦では優勝。3戦目、4戦目も表彰台に上がるなど好調を維持してきた。だが、今回の怪我で本番までに万全の状態に戻せるかが鍵となる。

平野のオリンピック初出場は2014年のソチ大会。当時15歳で銀メダルを獲得し、冬季五輪史上最年少のメダリストとなった。4年後の平昌五輪でも銀メダル。ハーフパイプのレジェンド、ショーン・ホワイト(米国)に最終滑走で逆転され、悔しい思いをした。

そして2022年の北京五輪。スケートボードとの二刀流から戻った平野は、史上初となる「トリプルコーク1440」(縦3回転、横4回転)を成功させ、ついに悲願の金メダルを獲得。

27歳で迎える今大会は、引退したホワイトがいない初めての五輪だ。「結果っていうのも大事なんですけど、そこにあまり縛られない形で自分自身が満足する滑りを全て出し切れることを理想としている」。平野は自らの滑りに集中する姿勢を貫く。

日本男子ハーフパイプは「最強王国」と称されるほど層が厚い。平野に続く戸塚優斗(24=ヨネックス)は世界ランク1位で世界選手権覇者。平野流佳(23=INPEX)も昨シーズンのW杯ランキング1位を獲得した。さらに19歳の山田琉聖(チームJWSC)も代表入りし、表彰台独占の可能性もささやかれる。

しかし、平野の怪我の影響は懸念材料だ。骨折からわずか3週間余りでの本番。万全の状態で臨めなければ、メダル争いは厳しくなる。

満身創痍の金メダリストが、どんな演技を見せるのか。平野歩夢の4度目の五輪に、世界の注目が集まる。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部