日本ハムの沖縄・名護キャンプに通算403本塁打を誇る元中日、オリックス、楽天の山崎武司氏(57)が10日、臨時コーチとし…
日本ハムの沖縄・名護キャンプに通算403本塁打を誇る元中日、オリックス、楽天の山崎武司氏(57)が10日、臨時コーチとして合流した。
新庄剛志監督(54)から昨季12球団NO・1だったチーム本塁打数をさらに伸ばすミッションを託された史上3人目の両リーグ本塁打王。主に右の強打者たちにアーチストの極意を次々と伝授し、合流初日から熱血指導を繰り広げた。
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山崎臨時コーチは「わざわざ、そんな…」と照れ笑いした。午前9時に球場入りすると、新庄監督がお出迎え。熱い握手を交わすと、報道陣に向かって指揮官は「去年は(チーム本塁打数が)129本で(12球団で)1番だった。(山崎氏に)来てもらったんで、今年は172本打ちます」と宣言した。いきなりプレッシャーをかけられたが、ほぼ初対面ばかりの選手たちを見て、同コーチは確信していた。
「お世辞抜きにして、若手でそこそこ結果を残してる選手がたくさんいる。ポテンシャルが思いのほか高いなってすごく感じた」
指導初日、特に熱心にアドバイスを送ったのは背番号5だった。
「僕はやっぱり野村が気になる。あの力を持ってて、なぜその成績なんだって今日も追及したんです」
対話重視。自分の考えを伝え、選手にも意見を聞く。その中で野村の胸の内も引き出していた。
「少し打撃、悩んでたんですよね。持ってるポテンシャルは素晴らしいし、期待もされている。その中で焦り、自分が思うように打撃がいかない、手が上手に動かないとか、そんなことを言っていた」
手が上手に動かない-。詳しく聞き、課題を把握すると助言を与えた。
「彼、手がテイクバックした時に突っ張って止めちゃうんですよ。止めて打つと力が入る時に体が開いたり動きが遅くなってバットが走らない。それを少し自分の中の感覚で動かして打つとバットの出が早くなるよってことを言ったら、ちょっと理解してくれた」
その動きを意識できる練習法も授けたという。野村も「自分の課題と、指摘していただく部分が一緒だったりした。練習からしっかり意識していければ」と前向きに話した。
万波や有薗ら突き抜けていきたい右の強打者たちはそれぞれに助言をもらったが、共通するのは「彼らの打撃は確実性が上がれば本塁打が必ず増える」。教えるのは本塁打の打ち方ではなく、いい打ち方。それができれば、パワーがあるだけに安打の延長線上で本塁打となる。「少しずつ継続してやろうぜ」。残り2日間も熱血指導を続ける。【木下大輔】
◆山崎武司(やまさき・たけし)1968年(昭43)11月7日生まれ、愛知県出身。愛工大名電から86年ドラフト2位で捕手として中日入団。91年外野手転向。96年本塁打王。03年トレードでオリックス移籍。04年オフに戦力外となり楽天入団。07年に本塁打、打点の2冠。11年オフに戦力外となり中日復帰。ベストナイン3度。13年限りで引退。その後は野球解説者などを務める。現役最終年は181センチ、105キロ。右投げ右打ち。