世界中を旅してきた蹴球放浪家・後藤健生だが、まだ行ったことがない国もある。そのひとつが、ジョージアだ。ロシア・ワールド…

 世界中を旅してきた蹴球放浪家・後藤健生だが、まだ行ったことがない国もある。そのひとつが、ジョージアだ。ロシア・ワールドカップで料理は堪能したが、まだ本場には行ったことがない。東京都の一角で、その思いが急激に高まる場所がある。

■年末年始もサッカー三昧

 年末から年始にかけてJリーグこそシーズンオフに突入しましたが、日本のサッカー界ではさまざまな大会が行われました。高校選手権や高円宮杯U-15選手権(同女子も)、大学選手権(インカレ)などがあり、元日には皇后杯決勝も国立競技場で行われました。

 全日本大学女子選手権決勝戦(山梨学院大学対日本体育大学)も期待以上の好ゲームでした。

 というわけで、年末年始はほとんど連日試合があり、しかも多くの大会で1日2試合行われます。寒い中で4時間以上も屋外に座っているのはけっこうな苦痛ですが、忙しい間は集中力も上がっているせいか体調を崩すこともありません。

 しかし、1月12日に高校選手権が終わるとしばらくは試合がなくなってしまいました。そして、毎年その頃になると風邪を引き込むのです。今年も例年通り、1月下旬は風邪を引いてダラダラと過ごしていました。

■気になるお店

 さて、年末年始の多くの大会のうち何試合かが東京都北区の味の素フィールド(旧、国立西が丘サッカー場)で行われました。大学女子の試合も西が丘でした。

 1972年に完成した、当時としては珍しかったサッカー専用スタジアム。収容力は1万人程度の小さなスタジアムでしたが(現在は7258人収容)、当時のトップリーグである日本サッカーリーグ(JSL)のメイン会場の一つでしたし、1989年にはイタリア・ワールドカップ予選のインドネシア戦が行われたこともありました。

 僕は完成直後からこのスタジアムに通っていました(最初に見に行ったのは1972年8月のJSL東西対抗)。

 当時は、東京の新宿区に住んでいたので国鉄(!)赤羽線(現JR埼京線)の十条駅から歩いて行くのが常でしたが、現在は練馬区の西武新宿線沿線に住んでいるので、西が丘へは同線の野方駅からバスで向かいます。都内の幹線道路のひとつ環状七号線をグルッと回る路線なので、かつては渋滞していてバスはお勧めではなかったのですが、今はそれほど渋滞もなく、時間がかからずに到着します。

 野方駅を降りて、「野方駅北口」という停留所でバスを待ちます。

 そのバス停の横にジョージア・ワインの専門店があります。とても小さな店で、ウィークデーのうち2日だけ、それも数時間だけオープンしていると書いてあります。ですから、バスを待っている時に開店しているところを見たことがありません。

 というわけで、いつも「ジョージア・ワイン……。おいしそうだなぁ」と妄想しながらバスを待つわけです。

■スターリンの出身地

 ジョージアあるいはジョージア・ワインについてご存じない方もいらっしゃるでしょうから、ちょっと説明をしておきたいと思います。

 ジョージアはユーラシア大陸中央部の南コーカサス地方にある共和国。面積は日本の5分の1程度の約7万平方キロ。山がちの国土で人口は約400万人だそうです。首都はトビリシ。1991年にソ連から独立。かつてはロシア語で「グルジア」と呼ばれていましたが、1995年にロシア語の「グルジア」から英語の「ジョージア」に変更するように世界各国に要請。ジョージア語では「サカルトヴェロ」というそうです。

 1920年代から50年代にかけてのソ連の独裁者スターリン(本名ヨシフ・ジュカシヴィリ)やソ連最後の外務大臣エドゥアルド・シュワルナゼもジョージア人です(シュワルナゼは後にジョージア大統領)。

 アメリカ合衆国にもジョージア州という同名の州がありますが、ジョージア共和国とは何の関係もありません(日本コカ・コーラが発売しているコーヒー飲料とも関係ありません)。

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