「応援」ではなく「共闘」へ…井上監督と分かち合った熱量 枯れ果てた喉から絞り出す声は、沖縄の空に熱く響いた。中日の春季キ…
「応援」ではなく「共闘」へ…井上監督と分かち合った熱量
枯れ果てた喉から絞り出す声は、沖縄の空に熱く響いた。中日の春季キャンプで臨時コーチを務めた川崎宗則内野手(栃木ゴールデンブレーブス)が6日、4日間の全日程を終えた。井上一樹監督から明るい川崎の活気を期待されて参加したが、最終日の声は完全に潰れていた。「自分のすべてを出せるのか」という指揮官との約束を、文字通り心身を削って守り抜いた。
開口一番「中日を応援しようと思いましたが、やめました」と一言。一見突き放すような言葉の真意は、深いリスペクトだった。「『応援』ではなく『共闘』と『共鳴』。共に戦い、共に泣きたい仲間だと思ってほしい」。自らも日本一を目指す現役選手として、井上監督率いるチームと同じグラウンドに立つ“戦友”でありたいという、魂のメッセージだった。4日間という短い期間ながら、早朝練習組に参加し、夕方まで1日中汗を流した。心は完全にドラゴンズカラーに染まっていた。
川崎にとって、かつての中日は「緻密で堅実」というイメージだった。しかし、井上監督が就任し、2年目を迎えてさらに活気を増すチームの中で、肌で感じたのは全く別の感触だった。今の選手たちを「セクシー」という独特な表現で称賛する。
「中日にはセクシーさがある。だからこそ、これだけ多くのファンが球場に来てくれる」。決して真面目すぎるのではなく、野球に対して欲張りで、プレーにどこか色気や勝負師としての華を感じさせる魅力――。内側から滲み出る「もっと上手くなりたい、この1球をものにしたい」という野性的な欲求を、セクシーという言葉で表現していた。
体力と喉を限界まで使い切った。「心の中に燃えたぎった龍がいる」最後には、同じ薩摩藩(鹿児島出身)の絆を持つ井上監督のサポートについても触れ、「一樹監督を全力で支えたい」と熱い言葉を残した。中日の選手たちに授けたこの情熱の火種が、シーズンでどのような輝きを放つのか。「共闘」を誓ったムネリンの目は、最後まで輝いていた。(木村竜也 / Tatsuya Kimura)