安青錦が熱海富士との決定戦を制し、2場所連続優勝。新大関優勝は白鵬以来20年ぶりとなった。12勝目の熱海富士が2度目の…
安青錦が熱海富士との決定戦を制し、2場所連続優勝。新大関優勝は白鵬以来20年ぶりとなった。12勝目の熱海富士が2度目の優勝同点。関脇霧島は11勝目を挙げ、藤ノ川は10勝目。義ノ富士は新入幕から4場所連続で勝ち越した。
■89年ぶり快挙 安定感を支えた師匠
「信じられないです。うれしい」
安青錦が優勝決定戦で相対したのは、巨漢の195キロ、初優勝を狙う熱海富士。差した右腕を抱え込まれたが、身長でも上回る相手に下手を深く差し込み、こらえる。首投げで窮地を脱し、勝負をひっくり返した。
昨年3月の新入幕から負け越しがなく、全て11勝以上の場所が続く。八角理事長(元横綱北勝海)は「同じ姿勢で、通常通りの力を出す。相手に何かがない限り一定の力が出せる」と場所中に安定感を絶賛していた。
「正直、優勝できると思っていなかった」と安青錦。単独首位だった14日目、大の里の突き押しに吹っ飛ばされた。土俵に転がっても、動じることはなかった。
声をかけてくれたのは師匠の安治川親方(元関脇安美錦)だ。「(本割の)琴桜戦に集中。次のことは考えなくていい」と送り出された。12日目から、業師だった師匠の締め込みをつけて臨んだ土俵。優勝後のインタビューで、「つけるか、と言われて、つけないともったいないなと」と言って場内を笑わせた。
新関脇と新大関で2場所連続優勝を果たすのは、1937年の双葉山以来89年ぶりの快挙だ。新大関優勝も2006年の白鵬以来。「しっかり稽古をして良い状態で臨みたい」。2人の名横綱の足跡をたどる大関は来場所、綱とりに挑む。大切な場所を迎えても、スピード出世を支えた謙虚な心を忘れることはないだろう。(高億翔)
■熱海富士は苦杯「相撲の神様が……」
熱海富士は優勝決定戦で大関安青錦を土俵際まで追い詰めたが、逆転の投げを食らった。静岡県出身者として初の優勝は、かなわなかった。「地元からも色んな人が集まって応援してくれていた。申し訳ない」
決定戦は、2023年秋場所以来。当時は本割から2連敗して涙をのんだが、この日は本割で欧勝海を圧倒し、決定戦に持ち込んだ。立ち合いから力強く当たる相撲で自己最多の12勝に到達し、初の三役入りも見える結果を残した。
「前回の時より少しは強くなれた」とした上で、独り言のように言った。「相撲の神様が、まだ(優勝する)時期じゃないって言っているのかもしれない」
■10勝の欧勝海、能登からの期待背負って
欧勝海は、千秋楽に勝っていれば敢闘賞だった。熱海富士に敗れて三賞は逃したが、入幕2場所目で10勝。「いろいろと勉強になった場所」と充実感を漂わせた。場所前、阿武剋や霧島ら他部屋の幕内力士と稽古を重ねたことが活躍につながったという。横綱大の里と同じ石川県津幡町出身の24歳。「もっと地元に元気を与えられるように頑張っていきたい」
○義ノ富士 勝ち越しを決めて殊勲賞に。「横綱2人に勝って負け越すのは嫌だったので、勝ちにこだわった」
○霧島 2場所連続の敢闘賞。「何より、勝って終わったことが大きい。良い相撲も悪い相撲もあった。稽古しかない」
■来場所の予想番付
【東】 【西】
豊昇龍 横綱 大の里
安青錦 大関 琴 桜
霧 島 関脇 高 安
若元春 小結 熱海富
義ノ富 前1 若隆景
美ノ海 同2 藤ノ川
平戸海 同3 王 鵬
大栄翔 同4 一山本
隆の勝 同5 宇 良