<大相撲初場所>◇千秋楽◇25日◇東京・両国国技館大関安青錦(21=安治川)が2場所連続2度目の優勝を果たした。本割で大…
<大相撲初場所>◇千秋楽◇25日◇東京・両国国技館
大関安青錦(21=安治川)が2場所連続2度目の優勝を果たした。
本割で大関琴桜に勝ち、12勝3敗で並んだ西前頭4枚目熱海富士との優勝決定戦も制した。新大関の優勝は2006年夏場所の白鵬以来20年ぶり、新関脇と新大関での連続優勝は双葉山以来89年ぶり。3月の春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)では、横綱昇進に挑戦する。
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緊張しても、浮足立つことはない。安青錦は本割で勝ち、12勝3敗として熱海富士に並んだ。東の支度部屋に戻って左足親指のテーピングを着け直し、優勝決定戦へ。熱海富士との体重差は55キロ。相手得意の右四つになっても、焦らない。あおられて体が起きかけたが、首投げで仕留めた。
九州場所での豊昇龍戦に続き、決定戦を制した。「前回と同じと言ったらウソになる。相手が横綱だと気楽に相撲を取れる。今回は大関として臨んだんで、ちょっと違った緊張感がありました」。大関の重圧と闘った初場所でもあった。
前夜は眠れなかった。食欲も体重も落ちた。「新大関の責任感をもって、結果を出せてよかった。プレッシャーは当たり前だと思っている。注目されるのはありがたいこと。それに負けないように頑張りました」。気持ちが強かった。
記録ずくめの優勝になった。新大関の優勝は、白鵬以来20年ぶり。この間、18人の大関が誕生したが、誰も成し遂げられなかった。さらに上の番付を意識したからこそ、大関昇進で満足しない。新関脇、新大関での連続優勝は、双葉山以来89年ぶりだった。
今場所12日目から締め込みを替えた。青から黒へ。師匠が着けていたものを譲られた。「黒」には、師匠の思いが込められている。安治川親方(元関脇安美錦)は語る。「千代の富士さんが好きで、現役時代に千代の富士さんと同じように作ってもらった。織りが同じ。(安青錦が)『黒にしたい』と言っていたから。千代の富士さん(の映像)を見て、黒がいいなと思ってたんじゃない?」。
昨年末には、横綱3代目若乃花の花田虎上さんからお下がりの着物2着を贈られた。あこがれの横綱から届けられ「いただけると思ってなかった。着ただけで強くなった気分がしました。うれしかった」と高揚した。ウクライナ出身ながら相撲マニアの安青錦にとってはたまらない。気持ちは少し、横綱に近づいてきた。
来場所は綱とり。「自分が決めることじゃない。今場所に負けない成績を残せるように頑張ります」。所要16場所で横綱昇進なら、年6場所となってから初土俵を踏んだ力士(付け出しを除く)で、朝青龍の25場所を抜いて最速になる。【佐々木一郎】
◆横審横綱推薦の内規◆
(1)横綱に推薦する力士は、品格・力量が抜群であること。
(2)横綱推薦に対しては、横綱審議委員会は大関で2連続優勝した力士を横綱に推薦することを原則とする。
(3)第2項に準ずる好成績を挙げた力士を推薦する場合は、全委員の3分の2以上の決議を必要とする。
(4)品格については協会の確認に基づき審議する(後略)。