サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような、「超マ…

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような、「超マニアックコラム」。今回は、3本線の憎いやつ。

■「色々」ある日本代表ユニフォーム

「Y3」という、いささかわけのわからない「メーカーロゴ」はともかく、私は「先代」の日本代表ユニフォームをとても気に入っていた。

 日本代表のユニフォームは「青」ということになっているが、1999年以来アディダス社が独占してつくってきた歴代のユニフォームを見ると、青といっても「水色」から「紺色」までかなりの振り幅がある。そこに白などを使ったデザインが加わると、ピッチ上に選手が広がったとき、同じチームかと疑うほどの違いようだった。そのなかで私は紺色系のものが好きで、しかもデザインが目立たないすっきりしたものを好んできた。

 最悪は2020年から21年にかけて使われた「秋晴れ」(以下、ユニフォームのテーマタイトルはアディダス社による)だった。紺、青、水色、白の「迷彩柄」のユニフォームは、選手たちがピッチ上に広がると、とても散漫な感じに見えた。ワールドカップ・アジア最終予選のホームゲームでオマーンに負けたのもこのユニフォームだったし、その直前には、やや不完全燃焼に終わった「2020東京オリンピック」もこのユニフォームだった。

■新ユニフォームは「まあまあ」

 2022年の「ORIGAMI」は、その散漫な感じが消え、すっきりとして好きだった。ワールドカップ・カタール大会の快挙も、翌年のヴォルフスブルクでのドイツ戦快勝もこのユニフォームだった。しかし2024年からの「FIRE(炎)」には勝てない。きっぱりとした紺で、青白い炎のデザインが控えめだったのがとても気に入った。ただ、この時期のセカンドユニフォーム(白)は、赤いデザインが何やら「血まみれ」のようでイヤだった(個人の見解である。あくまでも)。

 そして昨年11月に発表された「HORIZON(水平線)」。「水平線の先にあるまだ見ぬ景色を目指して」と説明されたユニフォームは、まあまあかなという感じだ。全体の印象からすると、2022年ワールドカップで使用した「ORIGAMI」に近く、外国人の日本代表ファン(これが意外に多いのである)にも、「美しい」と喜んでもらえるのではないか―。

■変わらぬ「3本線」

 ところで、「ORIGAMI」から「FIRE」、そして「HORIZON」と変わっても、変わらないものがある。首から肩にかけてつけられた白い3本線。もちろん、アディダス社の専売特許である。ただ、FIFAの「用具規約」では、代表チームのユニフォームにつけることを許されているのは小さなメーカーロゴだけである。ということは、「3本線」は「デザイン」という解釈であることになる…。

 代表チームのユニフォームにおける「3本線」のストーリーは、52年前のワールドカップにさかのぼる。

いま一番読まれている記事を読む