第104回全国高校サッカー選手権大会。決勝戦は共に初の日本一を目指す神村学園と鹿島学園が激突した。

今年の決勝戦には、ピッチの選手とスタンドの家族を繋ぐ、特別な背景があった。 それは「父と二人三脚で歩んできた道のり」である。 神村学園の倉中悠駕は、幼稚園の頃から「両足で練習しろ」という父の教えを守り、その武器を磨いてきた。師匠でもある父がスタンドで見守る中、決勝の舞台を走り抜けた。

一方、鹿島学園のGKプムラピーもまた、特別な思いを抱いていた。高校1年で単身タイから来日。「自分のためにやるしかない」と背中を押してくれた父が見守る前で、PKを止めるビッグセーブを見せ、チームの窮地を救った。

試合後、選手たちは家族の元へ駆け寄り、涙と笑顔を見せた。

神村学園の倉中は「小さい頃からお世話になった。父としても監督としても一番良かった」と父に感謝を伝え、最高の結果で恩返しを果たした。 敗れた鹿島学園の"プム"も「優勝してないですけど、みんな嬉しいと思います。来年ここにもう1回戻って優勝したい」と、悔しさを糧に次なる目標を力強く誓った。

家族の支えを胸に戦った冬は、彼らにとって一生忘れられない財産となった。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部