西武の育成3年目左腕、シンクレア投手(24)が連日、午前の早い時間から懸命に腕を振っている。気温3度の時間帯もあるが「寒…

西武の育成3年目左腕、シンクレア投手(24)が連日、午前の早い時間から懸命に腕を振っている。

気温3度の時間帯もあるが「寒いのはけっこう慣れてますからね」と意に介さない。

本名はシンクレアジョセフ孝ノ助、愛称はジョー。埼玉・吉川市で生まれ、カナダで育ち、アメリカ北部のノースダコタ州にあるメアリ-大で4年間を過ごした。「寒くて4月まで屋外で試合できない感じなので」と懐かしむ。

卒業後にNPB入りを目指し、四国IL徳島へ。半年間プレーし、23年育成ドラフト1位で西武に指名された。あっという間に2年が過ぎた。「育成大卒3年目ということで、本当に今年しかないくらいの気持ちで挑まないといけないと思うので」と引き締める。

3軍戦でも四死球や暴投を連発していたが、青木勇人ファーム投手コーチ(48)のマンツーマン指導で少しずつ取り戻し、昨秋のフェニックス・リーグでは7試合登板で防御率0・00と開花の兆しを見せた。

その後の沖縄でのウインター・リーグで再び制球が乱れ、大量失点の試合も。しかし青木コーチがいない中でも「青木さんとやっていたドリルをもう一度、自分の時間でしっかりやって。リーグ戦終盤は走者を出した試合でも失点せずに済みました」と自力で立ち直る強さを見せた。

独特の腕の使い方とリリースで、フォーシーム(直球)よりツーシームの球速が上回ることが多い、珍しいタイプの左腕。高速スライダーのえぐり方もハイレベルで、制球安定と経験蓄積で面白い存在になる。

「キャンプ1発目からライオンズの中での序列を意識して。周りにはたくさんライバルがいるので、強い気持ちで1人ずつ抜かしていきたいなと思います」

昨季、1軍に絶対的なリリーフ左腕はいなかった。シンクレアにもチャンスはある。【金子真仁】